もくじ
第0回プロローグ 2016-12-06-Tue
第1回ボリューミィすぎるサンドイッチ 2016-12-06-Tue
第2回歩き食べのおいしさ。 2016-12-06-Tue
第3回とうとう迷子になる。 2016-12-06-Tue
第4回本当の『銀ブラ』と元祖オムライス。 2016-12-06-Tue

なにを食べるか。
なにを読むか。
毎日この2つで困っています。
書店員だったりイベントスタッフだったり
いろいろやっています。

こまりが行く、はじめての銀座。

こまりが行く、はじめての銀座。

担当・こまり

第3回 とうとう迷子になる。

緊張がいい具合に解けてきたおかげで、
足取りが軽い。
ずんずん進んでいくと、
見たことがある、すてきな看板をみつけた。

文房具の聖地『伊東屋』だ。
看板にクリップがついている。
目的地とはちがうけれど、
より道も、まちを歩くときの醍醐味だ。
美しく並べられた万年筆にうっとりし、
ノートの紙の質感を確かめるようにさわる。
文房具は、ものを書くのに必要な道具は、
よく使うからこそ、見て、触れるのがたのしい。
せっかくだから、と何か買いたいな思って
クリスマスカードを買った。

ニットのクリスマスツリーと
カラフルな家がかわいい2種類のカード。
誰に送ろうかと考えながら、
奥野ビルへ再び歩きはじめる。

それにしても、おかしい。
奥野ビルがみつからない。
同じところをぐるぐる回っている気がする。
完全に迷っている、と思う。
地図だと、このあたりのはず。
ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐる。
IDC 大塚家具の先。
ようやく奥野ビルにたどり着きました。
もともとは、アパートだったという建物。
外壁補修なのか、外観がビニールで覆われていて、
気が付かず、ビルの前を行ったり来たりしていたみたい。
アーチ型のエントランスをくぐって、
中に入ってすぐに、エレベーターは見つかった。

これが、日本最古の手動式エレベーター。

文字盤も趣があります。

エレベーターの内側は黄色いドア。
このエレベーターは扉が2重になっていて、
両方きちんと閉めないと動いてくれない上に、
警告音がなる。(こまりは鳴らした。)
結構しっかり重さのある扉なので、
閉めたときのガシャン!という音も激しい。
階段や廊下も、長い歴史を感じさせる。

銀座のまん中で、タイムトリップした気分を味わえた。

新しい遠隔案内メールは届いているかと
スマートホンの電源をつけると、
ちょうどよく受信した。
なになに?

遠隔案内④
タイムトリップできた?
本当の『銀ブラ』を理解しに
カフェーパウリスタへ。
BY 島田

本当の『銀ブラ』?
『銀座をブラブラ』する、
いまやっていることが『銀ブラ』じゃないの。
とにかく場所を調べてみると、
ようやく銀座のメインストリート、
中央通りを歩くのだとわかった。
よし、ちょっと、気合をいれて歩く。

ぐんぐん歩いて、すっとお姉さんを抜かしたとき
目の端でなにか妙なものを捕えた。
えっ、と振り返ると・・・。

ふくろう!!
銀座にあるフクロウカフェのフクロウさんが
ちょうどお散歩の最中だったらしい。
触ってもいい、とのことだったので、
首の後ろを触らせてもらう。
堅いのかと思っていたら、
意外に柔らかい・・・。
でも、眼光はキリリとするどい。
こういう出会いもあるものなのか。
銀座は、人だけではなくて、
フクロウも歩いている。
すてきな偶然に、
がぜん足取りが陽気になった。

(つづきます。)

第4回 本当の『銀ブラ』と元祖オムライス。