- ——
- これまでの話を聞く限り、自分に対しての矢印がまっすぐ向いてるんだなって印象があるんだけど、そのあたりは自分でどう思ってる?
- ヒロミ
- それは自分でも思ってる。実際、3年生までは、自分がうまくなるためにやってたところがあるし。
- ——
- それは、キャプテンになってから変わったりした?
- ヒロミ
- 自分が4年になったらキャプテンをやるかもしれないってなったあたりから、今残っている下級生とは、最後の1年でやりたいことを話してたりとかはしてたかな。
- ——
- 矢印はじぶんに向きつつも・・・。
- ヒロミ
- うん。
自分が作りたいチーム像はあったし、それは自分だけじゃどうにもならないことだから。それと、下級生に残したいものが、部活に対する姿勢の面とかで、強くあったしね。
- ——
- うんうん。
それは、自分が残したかったものっていうのは、残せそう?
- ヒロミ
- どうだろう・・・。
でもみんなは最後までついてきてくれたし、アイスホッケーを好きになってくれた後輩が多かったのも、よかったって思ってる。
- ——
- それは、先輩みょうりにつきるね。
ヒロミ自身は、これからもアイスホッケーのことを好きでいられそう?
- ヒロミ
- うん。嫌いにはならないと思う。
これまでやってきたから仕事を始めたりとかして、1か月氷に乗れなかったりしてもまたプレーできると思うし。知り合いを通じて新しい人と出会えるしね。
- ——
- そっかあ。なんか、いいなーって。私はいろいろなものを好きになってきてて。
そういう自分は変えられないし、肯定もしつつあるんだけど。
でもやっぱり、ヒロミの好きは、わたしの好きとは違くて。
そのひたむきさというか、なんかやっぱり、いいなって思う。
- ヒロミ
- そうかな。
- ——
- うん。ちゃんと向き合って来た人とともだちになれたのは私のなかでも大きいなって思うし。
- ヒロミ
- うーんでも、結局、アイスホッケーじゃなくても、部活に入ってればこれだけ熱中できてた自信はあるよ。
たまたま興味を持ったのがアイスホッケーだっただけで。
でも、好きだから続いたし、好きだからやる。
- ——
- アイスホッケーやっててよかったって思う?
- ヒロミ
- うん。だってやってなかったら・・・スケート滑れないじゃん。
- ——
- ええっそこ(笑)?
- ヒロミ
- ええやん(笑)。会話のネタになるし、「特技は?」って聞かれたら滑れますって言えるし。今まで特技とかなかったけど、競技歴の割には特技かなって言えるとおもうから。競技人口は少ないし、滑れない人のほうが世の中多いわけだし。今後の人生においてはそこがよかったなって思ってる。
- ——
- そっか、わかりました(笑)。うん、ありがとう。
きょうは本当にありがとうございました。
*
この話をした少しあと、
ヒロミは最後の大会を終えて、
同時に大学での彼女のホッケー生活も終わりました。
といっても、アイスホッケーができるチームを見つけて、
そこでプレーは続けるそうです。
なので、ユニフォームが何色になっても、
また彼女のプレーする姿がみられることを
いつもより多めに願って、
このコンテンツの幕を閉じようと思います。
およみいただき、本当にありがとうございました!