二度目の休憩と犬。
(古賀史健)

撮影・古賀史健
午後1時過ぎ。
つまりは出発からおよそ7時間。
ふたたび簡易ドライブイン的な商店の前で、
2度目の、そして最後の休憩がとられる。
思いっきりなでまわすには
若干の勇気を求められるくらいに不潔な犬が、
何匹も歩いている。
そういえばカトマンズでも
路上にはたくさんの犬がいた。
ライくんに訊いたところ、
ネパールには厳密な意味での野良犬は、
一匹もいないのだという。
野良にみえる犬たちはみな誰かの家で飼われ、
それがノーリードのまま放浪し、
ごはんや寝る時間になると帰ってくるのだそうだ。
そしてこれは聞いていないことだけれど、
犬を洗うという習慣というか発想は、たぶんない。
なでると犬たちの毛は、ざらっと砂まじりで、
しかもほどよく脂っぽい。
東京でおるすばんする犬を思い出しながら、
盛大になでてやる。