サンドウィッチマンと気仙沼の話を。

糸井	気仙沼では、どういう方々とのお付き合いがあるんでしょう。
伊達	そうですね、気仙沼でいうと、復興屋台村で、「屋台村をつくろう」という段階から頑張ってた女の子だったりとか。あと、気仙沼以外では、ぼくらも山元町にはよく行くんです。友だちの家が流されたので。
糸井	いちご農家さん、もう復興しましたよね。
伊達	いちご狩りもちゃんとできるようになりました。

糸井	ぼくらもいくつかがんばってはいるんですけど、ほんとにできてるかというと、きっとまだまだなんだと思います。
伊達	いやぁ、そんなことないでしょう。
糸井	もともとやってた仕事に戻るだけじゃなくて、新しいものを見つけたいよねってよく言ってるんです。でも口で言うだけではやっぱりだめですから、見本みたいなものを作ろう、と。そのひとつが、「気仙沼ニッティング」です。

伊達	ニッティング。
糸井	手編みのセーターの会社を気仙沼に作りました。
伊達	へええーー。
糸井	港町、気仙沼の編み手さんがオーダーメイドでフィッシャーマンセーターを編んでくれるんです。

伊達	ああー、いいなぁ、編んでほしいです、これ。
富澤	うん。
糸井	編みものの会社として少しずつですけど軌道にのりはじめました。それともうひとつ、今やりかけてるのが、ツリーハウスあちこちに作ろうと。
伊達	ツリーハウスですか。
糸井	子どものころにあこがれた、木の上の家があるじゃないですか。
伊達	はい、はい、ツリーハウス。
糸井	（資料を持ってきて）こういうやつです。

伊達	うわぁ、すごい。ツリーハウスを。へえーーー。
糸井	これが100個できれば人が来るんじゃないかなっていう。
伊達	いいですねー。
富澤	たのしそう。

糸井	名前はそのまま、「100のツリーハウス」っていう企画です。道は遠いんですけどね。でも、まずひとつはできたんですよ。次のひとつが雪で中断してるんですけど、それももうすぐできます。
伊達	気仙沼の、どの辺りに？
糸井	徳仙丈っていう場所です。
伊達	トクセンジョウ‥‥。
糸井	山側なんです。つつじの公園がある所で。気仙沼といえば、みんな海のことを考えますけど山もいっぱいあるんですね。
伊達	確かに。山はいっぱいありますよ。
糸井	そっちにすこし目を向けた方がいいんじゃないのと思って。きれいな海を見渡せるのは、山からなんです。

伊達	はあーー、なるほどー。
糸井	たのしいですよ。これはこれでお金もかかるし、人手も要りますけど。
伊達	たのしい発想だなぁ。
糸井	そうだ、名刺を作ったんです。「ツリーハウス観光協会」っていう名刺。はい（渡す）、よろしくお願いします。

伊達	あ、ありがとうございます｡
富澤	ほんとだ。
糸井	名刺だけじゃなくて、そういう組織を作ったんです。市役所の中に「ツリーハウス部」を。
伊達	すごいなぁ。
糸井	ツリーハウスでお茶を飲めたり、ちょっとしたコンサートをやってたり。そういうのが100個あったら、みんな遊びに来るんじゃないかと‥‥どうでしょう？
伊達	来ると思います。
富澤	これが100あったら確かにすごいですね。
伊達	すげえな。この考えがすごいですね。

糸井	ほんとですか。
伊達	ほんとに。
糸井	おもしろいですか。
ふたり	おもしろいです。
糸井	じゃ、うれしいです。無理やり言わせたみたいだけど（笑）。

伊達	いや、無理じゃないです、ほんと。
糸井	ありがとうございます｡やっぱり他がやらないことをなんとか考えないといけないと思ってて、こういうことを進めているんです。
伊達	すごくたのしいと思います。
糸井	じゃあサンドウィッチマンさんもおもしろがってくれた、話に乗ってくれてたって、言ってもいいですか。
伊達	乗ります、乗ります。
糸井	ほんとですか。
伊達	サンドウィッチマンハウス、作ろうか。
富澤	作ろう。

伊達	作りたいです。
糸井	サンドウィッチマンハウス、ぜひ。（つづきます）
2014-03-17-MON