1983年長野県生まれ。
祖父が創業した会社に入り、ゆくゆくは3代目を襲名する予定です。

伝統を継ぐこと

伝統を継ぐこと

担当・miyahara

長野県南部にある、塩尻市木曽平沢。
この地域の地場産業品は「漆器」です。
木曽地方で作られる漆器なので
「木曽漆器」と呼ばれています。

私はこの町で生まれ、
実家は漆器の木地を作る木工業を営んでいます。

2016年4月。
出版社を辞めた私は、家業を手伝うことにしました。
しかし、仕事場に入ってみてびっくり。
そこに漂っていたのは「あきらめムード」でした。

漆器は旧時代のもの。
昔は売れたけど、ブームが過ぎ去った今は
売りたくても売れない。

そんな空気が蔓延していました。

会社はもちろん、
木曽漆器の産地である町全体も
年々寂しくなっている気がします。

この状態を脱しなければ、私が入った意味がない。
これが、会社に入って最初にぶち当たった壁でした。

木工や漆器を作る職人でもない私が、
どのように会社に貢献していけるのか。
一人で考えることに限界を感じた私は、
まずは同じ地域で働いている人たちに話を聞いてみる
ことにしました。

インタビューを通して、
衰退する家業を継ぐということ、
伝統工芸を継承すること。
私なりに考えてみました。

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