
- 糸井
-
「ほぼ日手帳」のイベントで、
金沢へ行こうと決まったときにね、
川島小鳥さんに事前に金沢入りしてもらい、
金沢の街の写真を撮ってもらってから、
お話をしようかと提案したんです。
これを聞いて「任しとけ」って思いましたか?
- 小鳥
- あっ、思いました。
- 糸井
-
じゃあ、僕がどうして小鳥さんになら
お願いできるかと思ったかというと、
小鳥さんが台湾の街に入っていって、
台湾のふつうの人をたくさん撮った
『明星』っていう写真集がありますよね。
僕はそれを見たときに、川島小鳥という人は、
知らない人の中に入っていって、
その人たちの生活を撮るということについて
相当なテクニックを持っているし、
人と人としてコミュケーションすることが
すごく得意な人なんだなと思ったんです。
それが頭の中にあったので、
「金沢であれをやればいいじゃない」と言ったんです。
- 小鳥
- ああ、そうだったんですね。
- 糸井
-
台湾では言葉も通じませんよね。
それなのに、どうしてできると思ったんですか。
- 小鳥
- 知らない街に入っていくことは苦手です。
- 糸井
- あ、苦手だったんですか。

- 小鳥
-
苦手なんですけど、苦手なことほど、
やりたくなったりするじゃないですか。
人は大好きなんですけど。
- 糸井
-
台湾で撮影していた時には言葉も通じないんだけれど、
「写真を撮らせてください」とお願いしたんですよね。
その時には、何語でしゃべるんですか?
- 小鳥
-
1年ぐらいは言葉が全然しゃべれなかったので、
ちょっとくらいしゃべれるようになろうと思って、
北京語の塾に3ヶ月間通いました。
- 糸井
- あぁ、3ヶ月も。
- 小鳥
-
日常会話くらいは話せるようになって、
日本人がちょっとでも中国語しゃべると、
台湾の人も喜んでくれるんです。
- 糸井
-
小鳥さんは、きのう金沢に来て撮影をしたんですよね。
被写体は応募してくださった人たちだから、
嫌だって言う人はいないですよね。
『明星』のときとは大きく違いませんでしたか。
- 小鳥
-
それは、そうですね。
でも、そんなに大きな違いはないかもしれないです。
- 糸井
-
そうですか。では、金沢で暮らしている人たちが、
どんな表情を見せるかを撮った写真を、
これから見ていこうと思います。
ちなみに、全部で何枚くらい撮ったの?
- 小鳥
- 全部で360枚くらいですね。
- 糸井
- 1日1枚で、ちょうど1年分くらいですね。
- 小鳥
- あ、「ほぼ日」。
- 糸井
- うん、「ほぼ日」ですね。
- 観客
- (笑)
- 糸井
-
こんな写真が手帳にはさまったらいいなぁっていう
気持ちで見てくださったら、楽しいんじゃないかな。
ちょうど「This is my LIFE.」っていう言葉にも
合っていると思ってお見せします。じゃあ、どうぞ。
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- (こどもたち、ステージの脇で盛り上がる)
- 糸井
-
ちょうど、僕の横にいる子どもたちですね。
では小鳥さんから背景の説明を。
- 小鳥
-
まず、「オヨヨ書林」っていう
古本屋さんが、金沢に2店舗あるんですよ。
そこの小っちゃいほう(新竪町店)に、
すごくかわいい猫がいるっていうことで、
猫を撮りに行ったんです。
そうしたら、子どもたちがいた‥‥
っていうのは、嘘で。
- 糸井
- 嘘か!
- 小鳥
-
写真のモデルに応募してくれた人たちの中に、
たまたま、双子の男の子と3つ子の女の子がいて、
その5人を集めたら、絶対おもしろいんじゃないかと。
- 糸井
- この子たちですからねえ。
- 小鳥
-
「オヨヨ書林」さんで撮らせてもらったんですけど、
子どもたちの勢いに猫もびっくりしちゃって。
- 糸井
- そうだろうねぇ。猫もびっくりするよ。
- 小鳥
-
猫はずっと窓際に隠れていて、
それを、「ほぼ日」の細井さんが抱っこして、
外に連れ出したりしていました。
- 糸井
- そう、うちのスタッフが写ってるんですよね(笑)。
- 小鳥
-
最初は撮らないようにしていたんですけど、
すごくいい被写体だなぁと思って。
- 糸井
-
でも、同じふうに見えるこどもたちが、
2人、3人といるっていう姿は、
自然に見えますけど、すごく珍しいですよね。
- 小鳥
- そうですよね。3つ子さんは初めて見ました。
- (こどもたち、ステージの脇で大騒ぎ)
- 糸井
- この子たちの写真を撮るって、かなり大変なことだよね。
- 小鳥
- ちょっと、本屋に閉じ込めて(笑)。
- 糸井
-
この子たちのお父さんかお母さん、
いま会場にいらっしゃっていますか?
- お母さん
- はい。
- 糸井
-
ふだんは、この子たちの写真を
撮っていらっしゃるんですよね。
- お母さん
- 撮ります。いつもこんな感じで落ち着きがないです。
- 糸井
- この2人と3人は、まるで同じ家にいるみたいですね。
- お母さん
- すごく仲良しになったみたいで。
- 糸井
- 男の子はまた、特に大変ですよね。
- お母さん
- はい、大変です(笑)。
- 糸井
-
ふふふ、聞いているとおもしろくて
この子たちでずっと時間を取られそうなんで、
ほどほどにしておきましょう。
さあ、次のスライドに移ります。
(つづきます)
2016-01-27-WED
ほぼ日手帳 2016 springから、
川島小鳥さんのほぼ日手帳WEEKS
「未来ちゃん〈バラと空/屋根うらの窓〉」の
2種類の手帳が新たに登場します。
おかっぱ頭に真っ赤なほっぺ、
みんなの未来ちゃんが手帳になりました。
手帳の詳細はこちら