オーストリア菓子といえば、
ツッカベッカライカヤヌマです。
クッキーはもちろん、
ザッハトルテ(ウィーンの伝統的なチョコレートケーキ)や
アップルシュトルーデル
(うす〜く焼いた生地に包まれたアップルパイ)の
おいしさったら!
わたしは、特にここの
リンツァートルテ
(ラズベリージャムがはさんであるシナモン風味のケーキ)に
目がありません。
よかったことがあったといえば、買い、
苦いことがあったら、なおさら
ちびちび食べては、自分をなぐさめます。
そんな今年も、そろそろ年の瀬。。。
クリスマスに
ツッカベッカライカヤヌマのシュトーレンを。
手のひらにのるくらいの
サイズなのですけど、
まず、どっしりと重みがあります。
切ってみると、
ふわっと、お酒につけたフルーツのよい香りが。
ケーキというより
固さはどちらかというと、クッキーに近く、
なんとも言いあらわす言葉が
みつからないような
深くて、豊かな香りと味わいなのです。
ちなみに、シュトーレンは
真ん中から薄くスライスして
クリスマスまで、ちょっとずつ食べる慣わしという説も。
真ん中から切ると、ぴたっと合わせて
できるだけ空気にさらさずに
そのまま保存し続けるのによいのだとか。
もうひとつ、ちなみに
ドイツが起源のシュトーレンの最古の記録は、1329年。
パン職人のギルド(組合)が、クリスマスの贈り物として
司教に贈呈したのが、はじまりとされています。
クリスマスを待つ待降節(アドヴェント)の期間、
少しずつ、少しずつ、スライスして食するものとして
およそ700年も、愛され続けてきたのですね。
夏や秋ころに、
オレンジピールやレモンピールやレーズンを
ラム酒などお酒に漬けるところからはじまって、
酵母の入った生地に
ナッツやマジパン、スパイスを練りこんで
じっくり焼き上げたら、
ケーキの上に真っ白になるまで粉砂糖をまぶして、
やっと出来上がり。
日がたつにつれて、生地にちょっとずつ
フルーツや洋酒やスパイスの風味が生地になじんできて
味わいに深みが増すのも、クリスマスを待つ時期、
欠かせない楽しみのひとつなのでしょうね。
添えてあるカードに
「『イエスの枕』をかたどったといわれるシュトーレン」と
あります。
また一説には、ドイツ語でシュトレンは「坑道」の意味で
ケーキの切り口の形が名づけられたとも。
ほかにも、真っ白なまるい形は
産着にくるまれた幼な子イエスをかたどっているという説も。
いろんな説をまとい、ながい歴史を積み重ねてきた
シュトーレンに
今年のクリスマスシーズンも
しあわせな時間として、きざまれますように。
どうか、よいホリデーシーズンを!
シュトーレンは、東京・赤坂で
オーストリア国家公認の日本人マイスターにして
黄綬褒章を受章している栢沼稔さんの
「Zuckerbäckerei Kayanuma」
(ツッカベッカライ カヤヌマ)製。
店頭のみで購入できる、季節限定の大人気商品です。
すでに今年の販売は終了しておりますので、
ご了承ください。
●Zuckerbäckerei Kayanuma
(店舗にて対面のみの販売です。
インターネットでの販売、
電話やファクスでの配送注文は行なっていません。)