2019年春のMXP 「洋服は消臭機能がついてあたり前」 という世界にもっていきたい。

《2019年春夏の〈O2〉はこんな感じです》

ずっとつづく強力な消臭機能にくわえて、
洋服としてのシンプルなうつくしさが魅力の「MXP」。
「ほぼ日」の近所のお店でも
品切れのアイテムがけっこうあったりして、
じわじわと人気が高まっているようすがうかがえます。
2019年の春は、はじめてのカットソー以外のアイテムとして
シャツがリリースされます。
株式会社ゴールドウインでMXP事業を担当している
安倍さんと村井さんにお話をうかがいました。

安倍 季隆さん

村井 絢子さん

「洋服は消臭機能がついてあたり前」という世界

――
MXPが得意とする消臭の話でいうと、
ふつうは下着がメインになる気がするんですが、
なぜシャツをつくろうと思われたんでしょう?
安倍
日常生活のなかでは、たとえば腕とか襟もととか、
下着ではカバーしきれない部分がありますよね。
だとすれば、それはお客さまにとって
「ちょっと困っていること」なので、
解決してさしあげたい、ということです。
――
お客さまが困っていることはないか、つねに探している。
安倍
そうです。
ぼくたちがMXPで世の中に表現していきたいことは、
「消臭機能がすぐれたアンダーウェア」というより、、
「すぐれたアパレル製品が消臭機能を持っている」
ということなんです。
――
なるほど。
安倍
いままで人々が洋服というものに持っている概念に、
エチケットというあたらしい価値を
服の機能として付加することで、
いままでの洋服とはまったくちがうステージで
ビジネスができるんじゃないかというのが、
MXPの考えかたなんです。
――
はああ‥‥つまり、
ちがう土俵をくつっちゃえ、ということですね?
なんなら、「洋服は消臭機能ついて当たり前」という
世界までもっていこうと‥‥。
安倍
はい、もっていきたいですね。
――
うーむ、そこまで意識してやっていらっしゃるんですね。
安倍
日本人だからできることだと思うんです。
どちらかというと、欧米のかたがたは、
さらなる匂いをつけて、消したりしますけれども。
日本人は、自分の好きな匂いすら、
周りの人に迷惑かけるかもしれないと考える。
匂いについて、「ストレスを感じさせるもの」と考えるのが
日本人だと思うんです。
――
たしかに。
安倍
たとえばMXPを着ていただくと、
加齢臭と汗臭さが99%取りのぞけるんですけれど、
そういった機能が服についているのが当たり前の世の中、
というイメージは、すごく世界中に胸を張って
発信できるものなんじゃないかなと思います。
――
いやあ、そうですか。
冒頭から、なんかすごい話を聞いちゃった気がする(笑)
だとすれば、シャツをつくるのは当然ってことですね。
どんなシャツかぜひ教えてください。

MXP

レディスブロードシャツ

¥16,200(税込)

MXP

メンズオックスシャツ

¥16,200(税込)

村井
このシャツは、熊本に工場がある
「HITOYOSHI」でつくっていただいてます。
――
うちも「白いシャツ」でお世話になっています。
村井
ドレスシャツを縫製するのに、
非常に高い技術を持っていらっしゃいますよね。
襟のかたち、前立て、どこをとってもすばらしい縫製で、
シャツの仕立て映えがすごくいい。
――
そんなにすぐれているんですか。
村井
ドレスシャツの業界では知らない人がいないくらいの
シャツ工場さんです。
そんなところと取り組みができることになったのは、
当時の担当者が、ここのシャツづくりに恋をして、
猛アタックをしたっていう背景があって。
――
おお、猛アタック。
村井
さいわいなことに、さきほど安倍がお話したような
わたしたちの考えかたにもご共感いただけて、
取り組みが実現したんです。
消臭機能がなくても、シャツとしての品質は最高です。
――
レディスはブロード、メンズはオックスフォードですが、
消臭の機能はおなじですか?
村井
はい、横糸に消臭機能をもつマキシフレッシュ、
縦糸に超長綿という構造はおなじで、
どちらもオリジナルで開発しています。
実は、ストレッチ性があって、しっかり横伸びします。
――
あ、ストレッチ性が。
村井
だから実は、着ごこちもすごくいいんですよ。
パリッとしたシャツに見えるんですけど、よく伸びます。
――
仕立てがよくて、着ごこちもよく、
さらに消臭機能があるわけですね。
村井
実はストレッチのもとになっている特殊なポリウレタンが、
加齢臭の原因とされている
ノネナールという臭素を吸着する役目をしています。
――
そうか、なるほど、一挙両得なわけですね。
村井
そうなんです。
それを横伸び方向に使うことによって、
着ごこちと消臭機能とを、高いレベルであわせもつ
シャツができました。
――
かたちやシルエットはどんな感じでしょう。
村井
メンズのほうはトラッドな感じの、
ごくスタンダードなボックスシルエットです。
レディスは襟がちょっとちいさめ、
比翼仕立てになっていて、すこしワイドシルエットです。
トラッドというよりは、ややデザインが入った、
ユニセックスっぽいムードのシャツですね。
――
丈は、裾を出しても着れるぐらいの長さですか?
村井
はい、出しても着ていただける長さです。
――
このシャツ、ほんとにきれいにできています。
ウェブで伝わるといいんだけどなぁ。

MXP

メンズクルー(ドライジャージー)

¥8,964(税込)

――
もう1つ、はじめて〈O2〉であつかわせていただく
Tシャツがあります。
村井
ミディアムドライジャージーと呼んでいる、
すこしざらっとした、
ヘビーウエイトコットンのイメージでつくった素材です。
空紡糸(くうぼうし)といって、
空気をたくさんふくむ紡績の仕方をしている糸を、
表にメインで使うことで、こういう素材感になっています。
――
肉厚でしっかり感があって、いいですよね。
村井
マキシフレッシュとコットンを組み合わせて
思いどおりの素材感を出すのは、
実はなかなかむずかしいものなんですが、
これは雰囲気よく編み立てることができました。
MXPのアイテムの中で、いちばんの人気商品なんです。
――
前にストレッチに通っていたことがあって、
そのときTシャツがいるなと思って、
たまたま買ったのがこれだったんですよ。
村井
ありがとうございます。
――
どう見ても普通のコットンにしか見えなくて、
肉厚で存在感あっていいなと思って買ったんです。
それを着てストレッチに通っていたら、
ずっと事務所におきっぱなしなのに
汚れないし臭わないってことに気づいて。
それが、はじめてのMXP体験でした。
村井
あとから機能を知ったパターンですね。
――
そうです、そうです。
安倍
いちばんうれしい展開です。
――
いやあ、ほんとにびっくりしましたから。
さて、あとは昨年に引きつづきのアイテムになりますが、
そちらも紹介しておきましょう。

MXP

レディスクルー

¥4,536(税込)

MXP

キャミソール

¥6,480(税込)

MXP

スニーカーソックス

¥1,620(税込)

MXP

レギュラークルーソックス

¥1,944(税込)

安倍
シャツのあと、どうしようかなって考えてるんです。
――
そういうときって、ジャンプというか、思い切りというか、
「そっちへ行くぞ」っていう、
つよい気持ちが必要なんでしょうか?
安倍
いやあ、たいがいは、ぼくらがほしいものを
つくっちゃってますね。
「こんなのあったらいいよね」っていうのが、
根っこにあります。
――
あっ、そうなんですね。
それは「ほぼ日」と似てるかも。
村井
結局、社員がいちばん近いユーザーなので、
けっこう等身大のモニターといいますか、
その反応を見ながら開発してる部分も多いですね。
――
MXPは、社員のみなさんに‥‥
安倍
かくれファンが多いです。
村井
最近、かくれてないぐらいみんな着てますよ(笑)
――
じゃあきっと、しばらくは安泰ですね(笑)
きょうはありがとうございました!

(おわりです)

シェアする