『Say Hello!』を結婚式の引き出物に
選んでくださったおふたりをご紹介します。 |
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この幸せそうなおふたりは、「ほぼ日」読者の
「じんこ」さん(だんなさま)と
「なおこ」さん(おくさま)といいます。
2005年3月20日、新横浜国際ホテルにて
挙式と披露宴を開きました。
このうたげで、来賓に配られたのが、
一冊ずつていねいに手作業でラッピングされた
『Say Hello! あのこによろしく。』でした。
「じぶんで選んだものを引き出物にしたかった」
というじんこさんですが、
なぜ、『Say Hello!』を選んでくださったんでしょう?
「なんていうのかな‥‥説明し過ぎちゃうと、
おしつけがましいような気もするし、
照れちゃうんですが‥‥」
と、ほんとに恥ずかしがりながら、
じんこさんが話してくださったのは、こういうことでした。
じんこさんは、三人兄弟の末っ子。
お兄さんたちが、進学や就職で、
どんどん巣立って行くところを見てきたことから、
『Say Hello!』で最後にのこったヨンコに
自分をなぞらえて見ていたところがあるのだそうです。
でもその自分も、今日、巣立って行く。
あたらしい暮らしをはじめる。
岩国で生まれたじぶんが、
東京で知り合ったなおこさんと、
あたらしい家をつくる。
そんな日の記念に、ふたりの決意とともに、
うまれてありがとう、うんでくれてありがとう、
という気持ちを、そっと伝えることができるものを、
引き出物として、さしあげられたら──。
これが、ふたりが、『Say Hello!』に託した思いでした。
●「ほぼ日」からもささやかなプレゼントをしました。
この話を聞いて、われわれ、じんわり感動。
なにか、プレゼントができないかなあと思い、
ささやかだけれど、ちょっと思い切ったことを考えました。
ある意味乱暴で、披露宴をかきまわす(?)ことに
なるかもしれないけれど、
きっと喜んでくださるにちがいない!! ということ。
それは糸井重里『Say Hello!』広報部長を
披露宴のシークレットスピーチゲストとして
派遣することでした。
取材と称して式に参列したわれわれ。
感動的なスピーチ、お友達の祝辞、
それから花婿本人の、花嫁に捧げる歌‥‥。
すべてが滞りなくすすみ、ふたりの段取りでは
このあと御両親への御挨拶、というところで
とつぜん、糸井重里が登場いたしました。
「うわああああああ!」(新郎)
‥‥ああよかった、驚いてくれた!!
(ちょっとひやひやしていたわれわれ。)
糸井重里のスピーチはこのようなものでした。
「じんこさん、なおこさん、
(↑もちろん本名でお伝えしましたが)
本日はほんとうにおめでとうございます。
ぼくがなぜここに出てきたかというと、
みなさんのところにある、
きょうの引き出物をつくらせていただいたのが、
ぼくら、だからです。
まだみなさんには、この引き出物が、
ていねいにラッピングされた本だということしか
おわかりいただいていないかもしれません。
どうぞおうちに帰って、本を開いてみてください。
中身は、仔犬たちが、生まれて、育って、
そして巣立っていくというものがたりです。
ただそれだけです。ただそれだけなんですが、
ふしぎなことに、この本を読んでくださった人で
ぼくらのところに感想を送ってくださるかたの
9割が、かなしいわけではないのに、
「泣いてしまいました」ということを言ってくれています。
そういう、不思議な、魔法の本なんです。
でも、読んでいただけたら、
おふたりがこの本に託した気持ち、
感じていただけると思います。
そして、みなさんにも魔法がかかったら、
ぜひ、この本を、誰か、たいせつな人にも、
貸してあげてくださいね。
ぼくは宣伝っ気たっぷりで
こういうことを言ってるんですけれど、
この本にかけられた魔法は、ほんものです。
きょうはほんとうに、おめでとうございました。
糸井重里でした」
わずか5分ほどの登壇でしたけれど、
みなさま、よろこんでくださったみたいです。
これ、ぼくらからのプレゼントになったかなあ?!
おふたりにも、御列席のみなさまにも、このことが
たのしい人生の思い出のひとコマになったとしたら、
とてもうれしいです。
じんこさん、なおこさん、
そのあとの、みなさんの反応はいかがでしたか?
「結婚式のあと、すぐに、ともだち何人かから、
連絡をもらいました。
『あの本を読んで、泣いたよ‥‥』って。
ぼくらも、照れちゃうんで、
『そう、ありがとう』って答えたんですけれど、
なんだか、とっても、嬉しかったです。
『Say Hello!』を選んで、引き出物にして、
よかったなあって思いました。
父や母ですか?
ぼくらと同じで、照れ屋なので、
なにも訊いていないんですけど、
きっと喜んでくれたと信じてます」
『Say Hello!』って、
仔犬の三姉妹の、生まれて、巣立つまでの
ほんの数か月間を撮影した、写真の本ですけれど、
ここにこめられたメッセージは
本の帯にあるように、
「うまれて、ありがとう。」です。
うまれたから、いまがあって、
うまれたから、あなたと会えて、
うまれたから、こうしていっしょに過ごすことができる。
そんな、いちばんたいせつなきもちを、
ぎゅうっと、つめこんだのが、この本です。
だから、ぴったりなのかもしれないですね。
結婚式、という、人生のすばらしい日に、
そんなテーマを封じ込めた『Say Hello!』を
プレゼントに選んでくださるということ、
本をつくったぼくら一同、
ほんとうにうれしく思っています。
じんこさん、なおこさん、あらためて、
ありがとうございました!
これからもどうぞお幸せに! |
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2005-06-06-MONと2005-03-24-THUの記事を再構成しました。 |
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