前回に続いて、
インド料理研究家のshiibo(シイボ)さんの
京都のお宅にお邪魔しています。
「土楽」の福森道歩さんのつくったカレー皿に、
本格的なインド家庭料理を盛りつけてみよう!
というこころみ。
どうぞごらんください!
クリーミーなトマトベースのカレーで、
焼いたチキンを煮込みました。
比較的、まろやかな風味のところに、
トマトとショウガをトッピング。
カレーをおいしくする2大食材がくわわりました。
そしてこちらは、ひよこ豆のカレー。
「チャナマサラ」という名前です。
こちらにもトマト、ショウガ、
そしてパクチーをのせました。
なんだか、和惣菜みたいなおかずが!
これは「アルメティ」といって、
野菜のカレーのひとつなんです。
具材は、じゃがいも。
スパイスにカスリメティという
ハーブをたっぷり使い、仕上げに針しょうが。
こんなふうに、中央に山をつくるのも、
「ほんとにだいじなカレー皿」らしい盛りつけです。
ちなみに、今回のカレーは、
ごはんといっしょにいただきます。
白米ももちろん合いますが、
こんな「バスマティライス」も雰囲気にぴったり。
ヒマラヤの山間部でとれる、細長い、
バスマティ(香りの女王、の意味!)という
香りの高いお米を使っています。
炊飯器で炊きますが、出すときはこんなふうに
大きな「ほんとにだいじなカレー皿」に盛って、
テーブルで取り分けると、きれいですよね。
ほうれん草と、チキンのカレー。
「チキンパラク」といいます。
パラクとはほうれん草のこと。
コクがあって、とろりとやさしい味です。
これは、ペースト状にしたなすを
ベースにしたカレー。
「ベーガンバルタ」といいます。
口にいれても最初はなすだとわからないほど、
クリーミーでした。
揚げたなすをトッピングしています。
さて次は‥‥?
「イエロームングダル」。
ダルは豆の意味。そう、黄色い「ムング豆」を使った、
ココナッツベースののカレーです。
材料が見た目からわかりづらいこの料理は、
スクランブルエッグを使っています。
「エッグブジア」といって、
いわば、カレー味のスクランブルエッグ。
パンに挟んでも、おいしそうです。
羊のお肉を使った「マトンアチャーリー」。
「アチャール」という
酸味の強いインドの調味料を使います。
つよめの味なので、白米といっしょにいただきます。
チキンのヨーグルト煮込み。
インドで「チキン」と「ヨーグルト」を使う料理といえば、
タンドリーチキンが有名ですけれど、
これは、もうちょっとあっさり目。
ふっくらやわらかく煮えています。
じつは、shiiboさんの家の裏庭には薫製機が。
ここで、マトンをゆっくりゆっくり燻していました。
そうしてできあがったのが、この燻製。
薄切りにして供します。
つけあわせは、オニオンとレモン。
お酒が、すすみそう‥‥。
これは、牛乳からつくった
カッテージチーズを固めた「パニール」。
shiiboさんのお手製です。
カットして、表面に焼き色をつけました。
グリーンチャツネをたっぷりのせていただきます。
あっさりしたおいしさです。
料理も最後になりました。これは、「コフタ」。
いわば、コロッケ。
インドではいろいろな具材を使うのですが、
shiiboさん版は、ジャガイモと
カッテージチーズを使っています。
デザートが出てきました。
このクリームは「シュリカンド」といい、
西インド地方のスイーツです。
ヨーグルトを一晩、ガーゼにつつんで水分をとって、
お砂糖やピスタチオなどをあえたもの。
ねっとりとした食感が、
刺激をうけた口にやさしくなじみます。
すり下ろしたにんじんを、
牛乳と砂糖で煮て、カルダモンを効かせたお菓子、
「ガジャルハルワ」。
自然な甘さと、すりおろしにんじんの食感が
素朴で楽しい一品。
にんじんがデザートになるって、とっても意外ですよね。
そしていよいよ最後の最後、「クルフィ」です。
ちょっと見た目はツナみたいですけれど、
これもデザート。インドのアイスクリームです。
牛乳を3分の1になるくらいまで煮詰めて、
砂糖を加え、カルダモンなどのスパイスを加えて冷凍。
食べやすい大きさに切って供します。
これで全23品!
「ほんとにだいじなカレー皿」と
「中のカレー皿」を中心に
盛りつけをしてみましたが、
統一感がありながら、ひと皿ひと皿、
まるでちがう印象になりました。
「受け止めて、引き立たせる」、
土楽のうつわならではの美学が、
ここにも貫かれているように思います。
shiiboさんと、福森道歩さん。
ふたりのつくり手のコラボレーションを、
ごらんいただきました。
「ほんとにだいじなカレー皿」は、
10月1日より再販スタート。
そして、冬が来る前、
10月末ごろには、うちの土鍋シリーズ
「ベア1号」「ベア2号」の発売をおこないます。
どうぞ、よろしくおねがいいたします。