佐藤可士和さんには、
メールで質問に応えていただくかたちで、
「円周率」のお話をうかがいました。
Q. 「扇子をデザインしてほしい」という
「ほぼ日」からの依頼を最初に聞かれたとき、
どのように思われましたでしょうか。
A. この「節電の夏」を乗りきるアイテムとして、
ちょうど欲しいなと思っていたので
グッドタイミングだと思いました。
Q. いただいた扇子デザインの、
コンセプトをお聞かせいただけますでしょうか。
最終的なデザインに至るまでの経緯を教えてください。
A. この2つの質問に答えます。
何か法則性のあるパターンを作り出したいと思い、
円周率をモチーフに選びました。
『3.14159265...』の数列をセルに割り当てています。
セルは円状に配置され、
例えば『3』であればセル3つ分、
『1』であれば1つ分、
『4』であれば4つ分を埋めるという感じです。
配色は黒→銀→白の順の繰り返しになっています。
と言うことでこれは、
円周率を可視化した模様になっています。
また、セルの放射状の広がりは黄金比を用いています。
自然界の美しい法則を形にする
というデザインコンセプトです。
Q. この扇子は、どんな人がどんな場面で
使うイメージでしょうか?
A. ビジネスマン、主婦、学生に至るまで、
どんな人がどんな場面で使っても、
インパクトがあり、
且つモノトーンなので馴染むデザインになっています。
また、海外の方へのお土産にも
ぴったりではないでしょうか。
Q. ご自身は扇子を使われますか?
A. もちろん使います。
早く出来上がるのが楽しみです。
Q. その他、今回の扇子のデザインに関することで
なにかございましたら、
ご自由にお書き添えください。
A. 伝統的な形に
コンテンポラリーなグラフィックを載せられる
非常にユニークなメディアとして捕らえると、
いろいろとアイディアが膨らみます。
節電グッズとしても、
日本文化を伝える物としても今後の展開が楽しみです。 |