完成品を初めて見るんですが‥‥ばっちりですね。
ちょっと落ち着いた感じが、とてもいい感じです。
着物にも洋服にも、
これならどっちにも合いそう。
落ち着いた感じにしてよかったです。
竹の部分は、扇骨(せんこつ)っていうんですね。
その扇骨の色を選ばせていただいたのもよかった。
ここを落ち着いた色にしたこともあって、
なんだかこう、
できあがったばかりという感じがしないんですよ。
エージングがすでにほどこされているような、
新しいけれど、すでに使いこんでなじんでいるような‥‥。
扇子のデザインに関わらせていただくことは
いままで何度かあったんですが‥‥
これは、いちばんうれしい。
ほんとに、いちばんうれしいできあがりです。
いままでのは、
「グラフィックデザインでなんとかしなければ」
っていう気負いが強すぎたのかもしれない。
今回は、ちょうどよい力加減でできました。
「ほぼ日手帳」の延長線上の柄にしたから、
力まずにできたのかもしれませんね。
「クロスステップ」というのは、
サーフィンのわざのひとつです。
ぼくがいつも乗っているロングボードというのは、
体重移動をするときにボードの上を歩かなきゃならない。
こういうふうに、ステップを‥‥ね?(右写真参照)
これが、ぼくは上手くないんですよ。
ほんとにね、すぐにコケちゃう。
だから、
ステップがきれいな人にはすごく憧れるんです。
実はね、
いままでの「ほぼ日手帳」のカバーに隠れていた
サーファーのわざっていうのは、
あれ、ぜんぶぼくの憧れなんですよ。
チーターファイブとか、すべて憧れです。
「アロハシャツ」には、
日本の着物の生地を再利用して生まれた
という歴史があります。
そういう歴史を持ったアロハシャツから生まれた
このタイプの柄が、今度は日本の「扇子」に戻ってきた。
そのストーリーもまた、
この扇子のおもしろいところだと思います。
もう、
老若男女、みんなに幅広く使っていただきたいです。 |