おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson1057
読者の声 ― 愛の目減り

おとなになるとなかなか言えない、
こじらすとやっかいなのが、

「さみしい。」

人は素晴らしい適応力で、
愛に恵まれなくても慣れれば生き抜いていける。

けど一方で、

きのうまで、毎日、毎日、朝・昼・晩3食、
家族が手づくりした温かいおいしいごはんを
食べていた人が、

「急に今日から1日1食、菓子パン1個」

となった時、菓子パンはおいしいし、
戦中に育った私の母からすれば
夢のように恵まれているのに、
「さみしい」、になるように、

愛が有った状態から干される変化に、
人はもろい。

愛は目減りした時の過ごし方が肝心。

というコラム「愛の目減り」
読者は何を想い、どう感じたのだろう?

さっそく読者のおたよりを紹介しよう!

……………………………………………

<やっと“さみしい”に気づけた私>

「愛の目減り」を読み、
「そうか、私はさみしかったんだ」
と気付きました。

私は、学生時代から友人がたくさんいました。

社会人になるとさらに広がり、
小中高大学の友人づきあいも続き、
家族とも仲が良く、
20~30代は、常に予定がいっぱいでした。

しかし、40代に結婚し、
夫と自営業を始めた途端、
会社勤めの友人たちとは休みが合わなくなり、

数年後、自営業が軌道に乗って忙しく、
友人たちも忙しく、
会う回数が少なくなっていたところに、
コロナの流行、

友人と会う機会はゼロになりました。

高齢の両親を気遣って帰省も減らし、
兄や姪甥とも集まらなくなり、
仕事帰りや休日の夫婦での外食も
自粛するようになりました。

仕事は休むことなく続いており、
従業員たちや患者さんとは、毎日顔を合わせ、
たくさん会話もします。

人とは会っているのに、なぜか気持ちが上がらず、
仕事が終わると、実際の働き以上にとても疲れていて、
従業員たちを送り出した後は、魂が抜けたようになり、
全く笑顔が出ない。

これまでは、更年期のせいかな?と思っていました。

しかし、ズーニーさんのコラムを読み、
ハッとしました。

私は、さみしかったのです。

友人たちに、家族に、
自由に会えなくなってしまったことに。

会いたい時に会いたい人に会えない、

話したいことを、話したい人と話せないことに、

さみしさを感じていたのですね。

これからは、会えなくても連絡だけは続けよう、
私はみんなと会えなくてさみしいという気持ちを
伝えていこうと思いました。

(もつ)

……………………………………………

ズーニーです。

コロナ禍、
同じ想いの人もたくさんいると思う。

「いま会いたい」、
「ちょっと顔を見て話したい」

そんなちょっとちょっとの寂しさを我慢した結果、
つもりつもって、
「魂が抜けたようになり、全く笑顔が出ない」
そんな感覚おそわれた人も少なくないと思う。

私もそうだった。

……………………………………………

<涼しさが暖かい部屋>

愛の目減り。
うんうんと頷きながらよみ終えました。
あぁ、そうか。そういう事だったのか。
目からウロコでした。

今、私は実家のコタツの中で、
このメールを書いています。

夫が出張の2週間。

成人した息子達が独立し、
自宅で静かにのんびりするつもりが。

仕事が終わると、
誰もいない家に帰るのが
とてつもなく寂しく感じてしまい、
実家へ行ってしまうのです。

夏のはじまりの頃。

思いがけず体調を崩し、
やはり夫が出張中だったため、
20年振りに実家へ泊まることになった事が
きっかけだったように思います。

結局、入院手術になったのですが。

痛いけれど。
暖かく(正確には夏なので涼しく)人がいる空間。
話が出来る空間が幸せだったような気がします。

あぁ、私寂しかったのか。
そうかそうか。寂しかったんだな。

でも、まだ両親にも夫にも
この気持は伝えられませんが。
ちょくちょく実家へ泊まる私を見れば
一目瞭然なのかもしれませんね。

(なうこ)

……………………………………………

ズーニーです。

「夏なので冷房が効いて涼しいのに、
暖かく感じる」
って表現がいいなあ!
そうそう! わかる!

「空調」

なのよね。
夏は涼やかに冬あったかく、
人の体温と心通う空気感に身を置く幸せ。

ひとり暮らしは、
凍えて帰ってきてもヒンヤリした部屋、
汗だくでも蒸し蒸しと、
妙に人の気持ちとズレた温度。

帰りたい実家がある人にとっては、
その空気感に身を置くだけで、愛の補給。

熱中症で「水分補給をこまめに、
深刻な脱水状態になってからではもう
水がとりにくい」と言われるように、

愛情のチャージも早めに、こまめに。

……………………………………………

<寂しさが劣等感とつながる時>

「さみしい」をきちんと自覚し、
望む相手に伝えるのは
なかなか難しいなと思います。

寂しさを感じている
自分を受け止める難しさと、

伝えた結果どうなるのか分からない恐れ。

さみしさを感じていることが、
「自分が周りの人と関われていないのでは」
という劣等感とつながる時など、
受け止めるハードルが上がります。

伝えたとしても
望むようにはならないかもしれませんが、
少なくとも、

「あとは相手に任せる覚悟」が出来ます。

その方がさみしさを抱えた相手に、
自分もきちんと答えられるように思うのです。

(たまふろ)

……………………………………………

ズーニーです。

「寂しい」を受け入れてしまうと、
自分が人とうまく関われてないんでは、
っていう「劣等感」につながる、

ハッとした。

孤独な私には珍しく、
ここ最近、たくさん友だちに会った。
なんなら誘われて旅にも行った。

すると、なんか自分がいい気に、
なっているんだよね。
キケンだなあ。

すべては友達側からの厚意に恵まれたもので、
自分から働きかけたものなど1つもないくせに。

寂しいが長ければ長いほど、
こういう時に自分は、いい気になる。

決して本人の努力ではなく、
環境の変化や仕事都合で、
やむを得ず人は、
愛に干されることも、恵まれることもある。

そういうケースで、
劣等感を持つのも、いい気になるのも違う。

「寂しいも身体の教養」

からだの教養として、
寂しいをじっくりと受け止め、
そこで想いや考えが深まっていく自分を
もっと尊びたい、と私は思う。

「寂しい」という
人生でかけがえのない経験をしている自分を。

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「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
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お問い合せ 金城学院大学 入試広報部
TEL:0120-33-1791 Mail:nyushi@kinjo-u.ac.jp


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電話:076-445-3337(平日9:00〜17:00)「とやま就活」まで


【満員御礼!】この講座は満席になりました。
キャンセル待ちも締め切りました。
たくさんのお申込みありがとうございました。

宣伝会議 表現力養成コース

編集・ライター養成講座20周年記念講座

山田ズーニー専門クラス
——–伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田ズーニーです。
私は、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、
大学・高校生から
ビジネスマン・プロのライターから作家まで
幅広い層に、数えきれないほど表現講座を開いてきました。
その原型が生まれたのが、
宣伝会議の編集・ライター養成講座でした。
現在も講師をつとめており、毎回、
受講者に次のような声をいただき手ごたえを感じています。

 

・自分の想いの根幹を探るという経験を
こんなにじっくりと時間をかけてやったことはなかった、
得難い経験でした。

・終了したとき、この講義の意図が
身体にしみわたるように理解できた。
コミュニケ―ションが苦手だったが、
非常に楽しく有意義に受講できた。

・自己開示が苦手だったが、一気に開くことができた。

・現実の出来事を多角的に見て、表現のヒントを探すことは
全ての実務に活かせると思います。

・自分の可能性を信じようと思えた。
自分はつまらない人間ではない。

今回20周年を記念して、ご担当者の、
「この先を行く特別な講座をひらきたい。
表現力をつけたい気持ちはあるものの、
そもそも自分に伝えたいことはあるのか、
と悩む人も多く、その人たちに、
自分を貫くテーマを発見したり、
相手の心に響くように伝えるコミュニケーション力を
つけたりできる場を提供したい。」
という志に共感しました。
2時間×12コマで、
文章表現の本格的な基礎づくりから始まって、
相手に伝わる表現、社会に説得力を持って書く、
さらに、自分にしか書けない主題を発見して書く!
までを責任を持ってサポートします。
ひとりでは気づけない自分の潜在力も、
多彩な仲間とともに引き出しあえるから開花します!
表現を通して他の受講者と心底通じ合える
「感動」の授業です。
心を揺さぶる文章を書きに、ぜひ、来てください。

あなたには書く力がある。

●詳細・お申し込み・お問い合わせは、すべて
こちらのページから
(株)宣伝会議 教育事業部 担当:小林Tel.03-3475-3030まで
*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。


表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。

 

●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

 

ワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」

――3回で一生ものの書く力・話す力が育つ

書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
そのことにより、納得のいく選択ができるようになり、
意志が芽生える。

さらに、

言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
インターネット時代に、広く社会に
説得力を持って自分の考えを発信できるようになる。

書く力=想い言葉で表現するチカラを鍛えれば、
自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

あなたには表現力がある。

山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。


『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房</small



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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