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いや、いろんな話をしましたけど、
今日はほんと、おもしろかった! |
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あの‥‥これからどうするんですか。
つんく♂さんは、何がしたいんですか?
いまの音楽業界に昔のおもしろさが
なくなってきているとしたら、
つんく♂さんはこれからどうするんですか。 |
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基本に戻って考えれば、
音楽をつくることですよ。やっぱり。 |
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はい。
音楽、曲をつくるっていうこともそうだし、
環境をつくることもそうだし、
とにかく、つくることだと思います。
音楽の販売の形式が、
これから配信になるのか、プレスするのか、
それはわかりませんけども、
とにかく音楽をつくることに携わって
ポップスや、子どもたちが純粋に喜ぶようなものを
インチキじゃなくつくることだと思うんですよね。 |
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そうですね。
音楽業界の景気が悪くなって、
「コストがかかったらあかん」ていうのだったら
もう、その範囲の中でも絶対やれると。
違う条件の中でも、全力で取り組んでつくれば、
違うものが生まれて楽しいじゃないですか。 |
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いや、「まずは原点に戻ってつくることです」
っていうのは、いい台詞ですね。 |
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いまはみんな、つくってないですからね。
過去につくられたコンテンツを
新しいメディアが売り買いしているだけで。 |
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そうですね。
糸井さんは、これから、どうするんですか? |
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ぼくですか。
そうですね、いまの「つくる」っていう話でいうと、
アーティストという人たちは、
自分では何も考えられないという
危うい面も持ち合わせていると思うんですね。
その、油断するとすぐ
「ゆらり‥‥」に行っちゃうような
危なっかしい人たちが多い。 |
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そういう人たちを活かすことを
考えなくちゃいけないなあとは思ってますね。
それは、ぼく自身が「ゆらり」に
行っちゃうかもしれないような
危なっかしい場所にいた経験があるから、
できることなんじゃないかなと思うんです。
たとえばつんく♂さんの「リズム論」にしても、
違うふくらませ方をして、
ぼくが知っているお客さんたちに差し出せば
思いもかけないような人たちが
読んでくれるじゃないですか。
それがぼくの仕事だと思ってるんです。 |
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「つんく♂全集全三巻」みたいなものがあったときに、
ぼくがそこに二巻加えて五巻セットにすれば、
お互いに閉じてないお客さんと会えますよね。 |
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いわばコミュニティですね。
糸井さんを中心にするコミュニティ。 |
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ぼくが中心でなくてもいいんですよ。
あと、宗教じゃないから、出入りは自由で。
そういう場だけがあればいいなと思って
「ほぼ日」を始めたわけですから。
何かをやるから集まるわけじゃなくて、
集まること自体が楽しい。
そのこと自体が楽しくないとつまんない。 |
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来たくない人がわざわざ来る必要もないし。
で、そういう場ができたら、
背負ってでも売りたいものがあった場合に、
背負わなくてもここに置いておくと
「好きな人、いるはずだよ?」
ってなるんですよ。 |
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置き薬は儲かりそうでもあるんですけど、
置き薬やると効かない薬も混じりそうですね。 |
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うん、ちょっとそこは、危ない。
効かないものをぼく自身が
つい混ぜちゃいそうな気がする。 |
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それ、根本からはずれますね。
「半ゆるり」になっちゃう。 |
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ちょっと危ないと思うんですよね。
だから、まだまだなんですよ。
状況がよくないといわれる音楽業界についても、
なにかぼくらが新しい道を探す
手伝いができたらいいんですけど。
いま、ぼくらは、自分たちで食えてたり、
ちょっと乱暴なことをやっても
潰れないだろうというところまでは
なんとか来てますけれど、
そのレベルだとやっぱり人助けができないですね。 |
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自分たちが食えるだけじゃなくて、
人助けまでできると、
今度は人に助けてもらえますからね。
だからといって無闇に規模を
大きくしていけばいいっていうわけじゃないし。 |
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そっちが目的になっちゃうと危ないですよね。
だって、いまやってる「ほぼ日」だって、
最初の日には500人くらいしか
お客さんが来なかったんですけど、
いまは130万とか150万とかアクセスがあるわけで、
そのプロセスで何をしてきたかというと、
突飛なことは何もしてないんですよ。
もっと増えるだろうと思いながら、
自然にやってきただけであって。
だから、今日のつんく♂さんの話なんかを聞くと、
勇気が出ますよね。 |
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うん、その、75点までは
誰でもいけるんだっていう発想は
ぼく、いま、いちばん好きですね。
やるべきことを一生懸命やって75点取った人って、
残りの25点に対する尊敬が生まれるじゃないですか。
その尊敬の気持ちは、
100点を取った人よりも上ですよね、きっと。 |
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そうですね。
75点以上の人を尊敬できるし、
誰かを教える喜びも楽しみも生まれるし。 |
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すばらしい循環になりますよねえ。
いや、だから、いまの自分がその話を聞けて
すごくよかったなと思うんですよ。
ほんと、今日の話はおもしろかったです。 |
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