フジテレビ開局50周年特別企画
『わが家の歴史』

第7回 いまごろみんな、どうしてんのかなぁ。
あやや
あたしねえ。
シェフ
あたし、どうしたんですか?
あやや
1個、1個のシーンが
大袈裟じゃないところがよかったです。
シェフ
そう、ちっちゃいんだよね。
山下
感動もそうだけど、
お笑いに関してもしつこくなかった。
シェフ
あのさ、これさ、僕ら、
エンディング、知らないじゃないですか。
泣くんですかね。
どうなるの、これ。
あやや
分かんない。
山下
僕はね、元気が出るんだと思うね。
シェフ
もうすでに元気ですよ。
ゆーないと
楽しくて元気だよ、今。
シェフ
一緒に歩んでいこうという気になったよね?
あやや
あ、そう、一緒に歩んでいこう、
っていう気になった。
ほんとにその人の人生と。
それがすごく、あたし、すごかった。
ゆーないと
それからやっぱり三谷さん。
三谷さんがますます好きになった。
あやや
普段の三谷さんと
またちょっと違うのが面白かった。
あたし、見たことないんですけど、
向田邦子さんのドラマって
どういう感じなんですか?
シェフ
もっとねえ、厳しいとこがある。
すばらしく、そして厳しい。
あやや
厳しいとこがあるんだ。
シェフ
でも、すっごいいいよ。
山下
あ、それこそ昭和の頃に
こういうドラマが結構あって。
三谷さんって結構ほら、
いろんなスタイルのドラマに
オマージュしていく人じゃないですか。
あやや
そうですね。
シェフ
あー、そうか。当然、向田さんとか、
久世さんとかあるだろうし。
昭和のドラマではぼくは
『ありがとう』とか好きでしたよ。
あやや
そうですね、『ありがとう』は
私も中学生のとき再放送で見た。
シェフ
井上順ちゃんとかチータとか、
石坂浩二さんとか。
京塚昌子とチータが親子だっけ?
スガノ
ううん、山岡久乃さん。
大好きだったー。
あやや
西田敏行さんの『池中玄太80キロ』だって。
シェフ
『池中玄太』、よかったよねえ。
ファミリードラマ、ホームドラマ。
あやや
最近ちょっとスタイリッシュだから、
ホームドラマも。
山下
家族がみんな、
どうなっていくっていうので言えば、
『北の国から』もそうだし。
スガノ
あ、そうよね。
ゆーないと
そうだね。
シェフ
でもああいうふうに、
しんみりさせすぎないところがいい。
あやや
なんかほんとに普通だよね。全員が。
特別にすごく才能があるわけじゃないし、
ゆーないと
そうですね。
シェフ
ほんとにこのタイトル通り、
『わが家の歴史』っていう。
山下
親戚のことって、
それぞれ大変な人生を
みんなで噂し合ったりとか、
力合わせたりしたじゃないですか。
そういうのをすごい思い出した。
あやや
あー、分かる、分かる、分かる。
山下
今、あんまりない感じですよね。
スガノ
うちはまだ親戚が全員、
京都で実家の近くに集まって住んでるから
そんな感じよ。
シェフ
あなたんちもおじいちゃんが亡くなったとき
大変だったって。
スガノ
(笑)。
シェフ
彼女がいっぱいいたっていう。
スガノ
そう、あたしが、東京に出てたから、
面が割れてないからっていうんで、
お前が行くしかないってみんなに言われて(笑)、
あたしが1人ずつのおばあさんのところを回って、
おじいちゃんがあなたの名前で
預金通帳を作ってますけど
おろしていただけませんかって頭下げに回ったの。
大学生ぐらいのときよ。
あやや
くださいって言う人、いなかった?
スガノ
いなかった。
ゆーないと
へえ。
スガノ
みんな、ビックリしてた。
シェフ
おじいちゃんも甲斐性あったね。
スガノ
でも実家の商店で
万引きばっかりしてたのよ。
あやや
彼女には、いい顔してたんだー。
シェフ
スガノだってレジの金取っただろ。
スガノ
そうそうそうそう。
500円玉集めてスカート買った。
山下
よっぽど繁盛してたんだね、
それで傾かないっていう、
シェフ
ていうか、現金商売なんだよね。
うちもそうだけど、
裕福じゃないけどお金は回ってる。
スガノ
そうそう。
シェフ
だってうちの父なんてさ、
和菓子屋だけどさ、
ちっちゃい頃は職人さんの時代で、
住み込みで給料なしで
盆と正月に下駄と着物と帰省代みたいなことで
商売を成り立たせていたわけでしょう。
お金がいっぱいあったらしくてさ、
レジのお金でライカのカメラ買ったとかさ。
あやや
え(笑)?
シェフ
父の弟は中学生でスーツ作ったとかさ、
もうほんとに!
全員
(笑)。
ゆーないと
昭和だねえ。
あやや
昭和だー。
スガノ
ほんとにね、焼け野原からだから、
全然平気、もう。
あやや
焼け野原。
スガノ
あたしのおばちゃんち行くと、
みんな、お嫁入りしたところに
だだっ広い土間みたいなところが必ずあるの。
どうして、親戚中、みんな、
こんな地下室みたいなのがあるんですかって訊いたら、
あのね、いつかうちのおじさんがどうにかなって、
会社倒産したりしてだめになっても、
いつでも物仕入れて売れば
生きていけるからって、
家を建てるときにみんな。
ゆーないと
お店ができるスペースを?
スガノ
そう、お店みたいなスペースを作ってた。
ゆーないと
作るんだ。
山下
知恵だね。
ゆーないと
すごいね。
スガノ
だからあたしもなんか、
食いっぱぐれたら
物を仕入れて売ろうって思ってる。
山下
腐らないものをね。
スガノ
そう、腐らないものを。
山下
うちの親はなんか
足袋を売ってしのいでたらしいよ。
それで一時すごく儲かっちゃって、
空襲来たときに備えて窓を黒く貼るでしょ、
あれをして、周りの人に分からないようにして
おいしい白いご飯食べてたんだって(笑)。
スガノ
え(笑)、ひどい!
シェフ
悪!
あやや
ひどーい。
ゆーないと
昭和だねえ。
山下
足袋のおかげで
食い物だけは困らなかったって(笑)、
母ちゃんが言ってます。
スガノ
そうだ、浮き沈みがあるし、
それでいいしみたいな感じだったんですね、
シェフ
これね、誰かと見た方がいいかも。
あやや
あ、そう思った。
シェフ
家族でももちろんいいし。
スガノ
家族がいい。
シェフ
うん、あと、
仲のいい友達と見るのもすごくいいと思う。
スガノ
友達でもいいね。
あやや
友達、うん、いい。いいと思う。
シェフ
もちろん1人だって面白いけど、
喋りたくなると思うんだよね、これ。
一同
なる、なる。
ゆーないと
見ながら、すぐ、
「今のあれ!」とか言いたいもんね。
あやや
言いたい、言いたい。
スガノ
あと、親に見てほしい。
あやや
あー。
シェフ
そうそうそうそう。もう絶対薦める。
ゆーないと
元気になるかもね。
シェフ
元気になるし、
僕らよりよく知ってるから。
あやや
そうだ、そうだ。
スガノ
いはったな、ああいう人、みたいに言いそう。
あやや
そうだ、そうだ。
シェフ
そして、みんな、どうしてんのかな、
みたいに思うよね。
ゆーないと
そうなのー。気になる。
シェフ
実在の人物だったら、
まだ存命ですよね、政子さんたちも。
で、お父さん、お母さんは
亡くなってるんだろうなとか、
語り部の彼はもういい中年のおじさんなんだなとか。
あやや
いや、ほんとにそう思う。
これ、すごいいい作品だった。大好き。
(おわります! ありがとうございました~)
2010-04-09-FRI

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いままでの感激団。「我が家の歴史」編

今回の感激団メンバー
darling 山下 スガノ
あやや  ゆーないと  

感激団による『わが家の歴史』の
登場人物と、おおまかなあらすじ。
くわしくは、こちら









4月9日(金)10日(土)11日(日)
夜9時から、3夜連続放送。
キャスト:
柴咲コウ・佐藤浩市・松本潤
佐藤隆太・堀北真希・榮倉奈々
長澤まさみ・大泉洋・玉山鉄二
山本耕史・鈴木砂羽・加藤清史郎
高田純次・天海祐希
富司純子・西田敏行
役所広司(声の出演) ほか
脚本:三谷幸喜
演出:河野圭太
音楽:服部隆之
エンディングテーマ:
 中島みゆき「時代」



いままでのほぼ日感激団
























鴨とアヒルのコインロッカー

メタルマクベス

五右衛門ロック

キサラギ

大徳川展

自虐の詩

クワイエットルームにようこそ

朧の森に棲む鬼