公演が終わって、気が抜けてぼんやりしてしまったけど、
ようやく現実に戻ってきました。
いま、zAkさんと原田郁子さんがつくってくれた
劇中使用曲のCDを聴きながら書いています。
とにかく、こんなにも人と一緒になにかをつくる、
という経験が初めてでした。
体力気力とも消耗する大変な作業だったし、
迷惑をかけたけれども、
ひとりではなしえなかった成長があったと思います。
言いたい放題しても、
絶対に耳をそらさなかった藤田さん、本当にありがとう。
自分の作品が、こんなにもたくさんの人に
共有してもらえているということだけでも、幸せな2年間でした。
ひとりで『cocoon』を描いているときは、
戦争が怖くて夜に作業することができなかった。
でも、その怖さを忘れてはいけないな。
波のように、ひいて、また寄せるように、
幸福のあとで、誰かの痛みに立ち戻らなければいけない。
つくったものを、こんなの違う、と、
死んだ女の子に突き返されても、
またつくって見せにいくことをやめることはできない。
結局のところ、舞台はどうだったのか? ということに関しては、
冷静になにかをいうには、
私は、中に入りすぎてしまったと思います。
途中までは納得できない部分もあったし、
その答えをみつけることもできなかったけれど、
最後の数日間のステージは、
そういう疑問さえ吹き飛ばす空気がありました。
主演の青柳いづみさんの鬼気迫る表現から
目を離すことができなかったし、
全員の気持ちがぎゅっと濃縮されたうねりのような、舞
台の奇跡みたいなものをみてしまった。
やっぱり、すごい舞台だった、のでしょう。
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