もくじ
01 神に会う前に。 2012-02-03-FRI   妖怪通過。 2012-02-13-MON
牛の出現。 2012-02-06-MON   薮の中の神。 2012-02-14-TUE
雷の神様。 2012-02-07-TUE   大将軍群。 2012-02-15-WED
天神様の細道。 2012-07-08-WED   世界の東。 2012-02-16-THU
後ろの正面。 2012-02-09-THU   豆吉さん。 2012-02-17-FRI
科学と福大黒。 2012-02-10-FRI   神様をさがしに。 本日の更新

『日本の神様』著者、
畑中章宏さん。
おかしな一団のリーダー役。
神様が好き。

グラフィックデザイナー、
祖父江慎さん。
あちこち寄り道するのが
大好き。
イラストレーター。
100%ORANGEの
及川賢治さん。
虫が好き、ハイキング好き。
ほぼ日乗組員。
ふりまわされるのが好き、
首をつっこむのも好き。
デコボココンビ。
北野天満宮を
案内してくれます。
かっこいい権禰宜さん。
大将軍八神社を
案内してくれます。
人気者の宮司さん。
最終回 神様をさがしに。
ほぼ日
北野天満宮と大将軍八神社。
今回、「京都の巻」では
京都の北野にあるふたつの神社を
訪問しました。
おなかがすいたので、
ぜんざいを食べながら、
お別れの回です。
ほぼ日 すみません、粟餅とたこ焼き以来、
はじめての食事です。
ハタナカ 今回の京都の旅、どうでしたか?
いまはもう
神像のインパクトしか
残ってないかもしれませんね。
ソブエ そうですねぇ‥‥。ぼくは、
どの人が将軍なのかと思ったら
全員が将軍だということに
まずはビックリしました。
ほぼ日 オイカワさんが撮ってくれた
神像のワンショット写真が
とてもかっこよかったですよ。
オイカワ

あと、豆吉さんもありますよ。

ソブエ ああ、豆吉さん‥‥。
ほぼ日 豆吉さん‥‥。
ソブエ だけどまず、今日最初に行った
北野天満宮のことを思い出そう。
オイカワ すごくかっこいい神社でしたね。
ソブエ 牛がとにかくいっぱいいましたね。
そうだ、「生類憐れみの令」の人って
戌年生まれだったの?
ハタナカ 徳川綱吉は、戌年だと思います。
ソブエ 菅原道真さんもそうだけど
何か、干支に
かなりこだわってた時代ですか?
ハタナカ ええ、ただ、時代はすっごい離れてますけどね。
ほぼ日 「実在の人物」で
いちばん最初に神様になったのは
菅原道真さんだといわれているらしいですね。
ハタナカ うん。それまでは、
自然神とか神話の神様を
祀っているのがほとんどだったでしょう。
ソブエ でも、かしこくていい人だったら
祟らないよねぇ。
ハタナカ その時代に悪いことばかり
たてつづけに起こったから
左遷したうしろめたさで鎮魂した、
ということじゃないかな。
ソブエ 残ってた人がそう思った、ってことか。
結婚すると、奥さんが
カミさんになるのは関係ないよね?
ほぼ日 いや、関係あるかもしれません(笑)。
ハタナカ 妻神というのもありますからね。
ほぼ日 80体の神像がいらっしゃる
大将軍八神社は、神像だけでなく、
人びとが集まるのが感動的でした。
ハタナカ うん。すごいですよ、あの神社。
宮司さんもみんなととっても
なかよくしてたしさ。
オイカワ きっとあの方、人気者でしょうね。
ソブエ ぼくはやっぱり、
豆吉さんがうれしかった。
オイカワ ぼくもです。
ハタナカ じつは今回、
それがとってもよかったな、と思ってるんですよ。
京都まで来た甲斐がありました。
全員

というと?

ハタナカ 京都に来て、
いちばんと言ってもいいほど有名な神様、
天神さんの北野天満宮に行きました。
それから大将軍八神社に行って
方徳殿の神像を見ました。
神像の中でもいちばん立派なものが
いちばんたくさんある、
貴重な場所に、みなさんに来てもらえた。
さらに、信仰とまつりごとがかかわる
貴重な資料もたくさん見ました。
ほぼ日 はい。
ハタナカ そこから出たすぐあとに、
かたちのないような信仰の
あのちいさな祠に
みなさんが駆け寄っていきました。
とても関心をもって見ていただいた。
それで、
神様に会えたという感じが
ぼくはしています。
ソブエ

ああ、うん。
はまった感じがするね!

ほぼ日 かたちのないものに。
ハタナカ いままで見たなかの、
いちばんちいさなおやしろです。
ほぼ日 しかも、宮司さんがおっしゃってました。
「なんでここにあるかわからないけど
 伝わってるから」
ソブエ あれ、よかったよね。
ハタナカ 歴史とかはぜんぜんわかんないって、
堂々とおっしゃっていました。
あそこはふつう、理屈をつけるところです。
だけど、ただ昔から祀られている、
提灯がちょっと汚くなったりしたら
豆吉さんを信心してる人たちが
替えてくれる、とおっしゃってました。
いい話をうかがえたと、ぼくも思ってます。
ほぼ日

ハタナカさん、
すばらしい旅でした。
ありがとうございます。

あ、夕方になると
天神さんの鳥居、ビクトリーが
さらにきれいですよ。

ほぼ日 それじゃ、
大将軍様の神像の前で
みんなで撮った写真を
最後に貼り付けて、と。
オイカワ カメラマンは
写真にうつるのが苦手なぼくです。
ほぼ日 さて、ハタナカさん。
今後、つづくのでしょうか、この旅は。
ハタナカ 機会があれば、また
神様をさがしにいきましょう。
生嶌 ぜひ!
それではまた会う日まで。
さようなら。
  (おしまいです。ご愛読、ありがとうございました!)

大人気「よりみちパン!セ」シリーズの一冊。

ひと組の、関西弁を話すたのしい父娘が
水先案内人となって、
日本の神様や「神像」
(神社にまつられている、神様の像のことです)
について、やさしく導いてくれます。
古来から日本に住んできたたくさんの人々が
願いをかけてきた、いろんな神様たち。
神様と仏様のちがいってなんだろう?
日本の神様ってどこからやってきたんだろう?
父娘といっしょに旅を終えたとき、
その答えとともに、
あちこちにある「神様」の存在に
気づくきっかけがうまれるかもしれません。

このたび、著者の畑中章宏さんと
みうらじゅんさんの、
21ページにわたる対談を収載し
増補版となって生まれかわりました。

「増補 日本の神さま」
 畑中章宏 著
(イースト・プレス 発行)
1500円+税