早いもので、2014年の1月も
ぼちぼち終わりとなってまいりましたが
「‥‥あれ? ちょっと待って?
なんか忘れてるんじゃない?」
なんて思った方も、
いらっしゃるんじゃないでしょうか。
いらっしゃいますよね、
「あれを忘れるんじゃないの?」
って、思ってらっしゃる方。
「毎年恒例のあれがないじゃないか!」
って、ちょっと不満に感じてらっしゃる方。
「あれがなきゃ1年がはじまらないよ!」
って、待ちわびてらっしゃる方。
「どうしてまだあれが発表されないんだ!?」
って、若干憤慨してらっしゃる方。
いらっしゃいますよね。
いらっしゃいますよね?
いらっしゃいますよね!
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ!
そうですか、そうですか、
まだピンと来ないと、こうおっしゃる。
とくになにも待ってないと、そうおっしゃる。
あ、わかった、あれだ!
ザッハトルテ家族!
いや、あれも、年明け恒例でおもしろいけれども。
そうじゃなくて、あれですよ、あれ。
ええい、面倒だ!
カモン、ミュージック!
ドラムロールとファンファーレを頼む!
♪パンパカパーン、パラララッパッパパーン!
ドロロロロロロ‥‥‥‥
ドロロロロロロ‥‥‥‥
おいおい、逆、逆!
ドラムロールが先で、ファンファーレがあと!
それじゃドラムがロールしっぱなしじゃん。
いいよいいよ、やり直さなくていい!
もう、いいよ、自分でやるよ。
やんなっちゃうなぁ、もう。
‥‥コホン。
輝かなくていいんだけど、輝け!
ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2013!
ここに珠玉の20枚を発表しますーーーー!
パチパチパチパチ!
だから、なんスか? とか言ってる
のんびり屋のおにいちゃんのために
ご説明いたしましょう。
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー」とは、
ほぼ日刊イトイ新聞の日常の業務を
リアルタイム気味にお伝えする小コーナー、
「ただいま製作中!」に
その年掲載されたすべての写真のなかから
これはたいへんすばらしい、というものを
乗組員自身の投票によって選び、
なんでだか知らないけどそれに順位をつけて、
大きな意味もなくみなさまにお知らせするという、
まことにもって、どうでもよい企画なのです。
しかも!
選ぶのも、表彰するのも、自分たち。
いってみれば、自分たちのおかしな写真を並べて、
自分たちでどれがいいかなと選んで、
自分たちで「おめでとう!」と祝福するという、
もうお母さんは知りません、というような、
たいへん自分勝手な企画なのです。
ごめんなさい、もうしません。
いいえ、来年もやると思います。
というわけで、今年で早くも7年目!
意外にファンも多いと漏れ聞く当企画、
さっそく写真を発表していきましょう!
いくぞ、みんな。準備はいいか?
言っとくけど、「一同大爆笑!」みたいな
わかりやすいおもしろさがあるわけじゃないから、
油断するなよ? 補い合っていこうぜ?
どうぞよろしくお願いします!
それでは、20位から発表します。
20位に輝いたのは、こちら!
‥‥な? 言っただろ?
こういう写真を見せられて、
「20位です!」とか言われても困っちゃうだろ?
オレだって困っちゃうよ。
あ、そうそう、担当は私、永田です。
こんなところで自己紹介かよ。
いや、ほんと、いろんな意味ですみません。
謝りながらも攻めていくオレ、
第19位を発表します! それがこちら!
カタカタカタ‥‥カタカタカタ‥‥
会議室の暗がりのなか、
キーボードを叩く女がひとり‥‥。
液晶に照らされた顔が青白く浮かび上がる‥‥。
ぎゃぁぁあああああ!!
ていうか、これはキノピーだね。
ユースト中継の前のリハーサル中に
仕事してるところかな。
なんとなくおもしろい写真だったので、
たくさんの人が、つい投票してしまった。
ランクインした写真のほとんどは、
そういう理由で選ばれているかと思います。
だいたいのノリがわかりましたか?
こんな感じで続いていきますよ?
さあ、つぎはどうだ。第18位!
♪なんでだろう~なんでだろう~
なでだなんでだろう~~~
というわけで、弊社の嘆き系エンジニア、
ジャブヤナギことサワヤナギが
なんらかの不具合を前にして
苦悶している写真をみんながおもしろがりました。
♪なんでだろう~なんでだろう~
なでだなんでだ
なでだなんでだ
なでだなんでだろう~~~
18位のつぎだから17位!
わははははは。こりゃおかしい。
どういう状況か説明すると、
ムネヒロの席の上には、
スガノが育てている植物が
天井からぶらさがってるんですね。
で、ふだんは平気なんだけど、
机の横に積まれた荷物を探すときなんかに、
この植物がたいへんジャマになる。
「すいません、ジャマですよね?」
とスガノが言っても、ムネヒロはかならず
「あ、いえ、大丈夫です」と答える。
しかし、実際には、こんな表情。
「しっかし、ジャマな葉っぱだな、もう!」
さぁ、だんだん慣れてきたかな?
16位を発表したいと思っている。
ひゃあ、なにこれこわい!
和室の障子に空いた穴から覗く、あややの目。
昔、ビックリマンチョコのオマケのシールで、
こういうやつあったよね。
いや、ビックリマンの
キャラクターのやつじゃなくて、
いちばん最初のイタズラシール。
ああ、なんか、じっと見てると怖いから
つぎの写真に行っちゃおう、
第15位ぞなもし!
ふはははは。
男が昼飯を食っておる。
それを見せられて
「15位です!」とか言われてもね。
この、意味や価値が
グラリと揺らいでくる瞬間こそ、
ピクチャー・オブ・ザ・イヤーの真骨頂!
惰性でいいから次も見よう!
第14位の発表だよ!
なにをしてるんだ、なにを。
バランスボールをイスにして仕事するのは、
百歩譲って許すとして、
どうしてそこに寝る。しかもまっすぐ寝る。
顔が見えなくて誰だかわからないから
きちんと暴露しておこう。
仕事中に、バランスボールの上に、
まっすぐ寝ているのは、ゆーないとです。
ホーホケキョ。
ウグイスが鳴いたから第13位の発表です。
お皿洗いの当番3人が、
カメラに向かって謎のイケメン風スマイル!
この、半端アイドル然とした微笑みが
おかしさのポイントかと思いきや、さにあらず!
この写真の本性は、
いちばん奥にいるメガネの男(岡田)の
あまりにもくっきりとした表情にある!
特別にその箇所をアップにしてみよう!
う~ん、くっきり~。
年末に身内を集めて行われた
ピクチャー・オブ・ザ・イヤーの発表会で、
司会の山下はこの写真を評して
「ハリウッド映画で
日本人役を演じている日系男優」と表現。
あまりにも輪郭がはっきりとしたこの写真が
「ただいま製作中!」に掲載したときは
なかなかのインパクトがあり、
読者の方からも、
「あらゆる写真に岡田さんがいないか
探してしまいます」という反応が来ておりました。
このくっきりした表情、
なにかに似てるなと思ったら、
ドンチャックですよ、ドンチャック。
わからない人は「ドンチャック」で
画像検索してみてください。
ええと、なんの話だっけな。
オレはなにをやってるんだっけな。
ああ、そうそう、第12位の発表です!
あ、これはしょうがないね。
このふたりが並んだら投票せざるを得ない。
今回のピクチャー・オブ・ザ・イヤー、
唯一のゲスト、というか、社外の人の写真。
装丁界の奇才、そぶちゃんこと祖父江慎さんと、
「週刊おくさんほんとおかまいなく。」の
えつこミュウゼさんのツーショット。
いや、これはしょうがない。貫禄のランクイン。
驚いたことに、まだ半分来てないぞ。
第11位の発表です!
やぁ、微笑ましい、いい写真だなぁ。
こういう写真が入ってきてくれると
ちょっとホッとします。
ちなみにベイちゃんが抱っこしてるのは
ベイちゃんちのお子さんではなく、
そのとき来ていたライターさんの赤ちゃん。
泣かれてしまったベイちゃんの
とほほな表情と周囲の破顔がいいですね。
これ、アングルもいいんだなー。
さぁ、いよいよベストテンの発表です。
まずは、第10位! ジャカジャン!
出たーーー! 去年大ブレイクした、
弊社の食欲アイドルグループ、
「カロリーメイツ」!
無尽蔵に食い、闇雲に平らげ、一切を消化する。
向かって左がカロリーメイツのリーダー、
お肉大好き、スガニャン。
右がカロリーメイツの末っ子、
どんな副菜も完食する、しぶぶ。
そして真ん中が、田中朋子です。
こちらは、メイツが試食役として活躍した
「うまけりゃうれるべ市」終了後の1枚。
彼女たちのはじけるような
笑顔の理由はただひとつ、満腹だから。
これ、しかし、無駄にいい写真だね。
表情もポーズも背景もばっちりじゃないですか。
今年も活躍しそうな食欲アイドル3人組、
カロリーメイツをどうぞよろしく!
それはさておき、第9位!
‥‥‥‥なんだこりゃ。
世の中には、どう説明していいのか
まったくわからないものが存在し、
説明しがたいがゆえに、
妙な魅力を持ってしまったりする。
解説不能の謎写真、堂々の9位にランクイン。
ここまで読んだら最後まで読もうぜ、
第8位はこの写真です!
出ました! 弊社社長、糸井重里による、
人呼んで「世界一かっこいい居眠り」!
どうです、この完璧なポージング。
右手は男らしく、ぐいっと目元に、
一方の左手は腰に固定して微動だにせず、
右足をぐっと折り曲げ、
左足はまっすぐに突き出す。
さらに注目すべきはこのコスチューム。
サスペンダーもさることながら、
靴下の模様は、なんとユニオンジャックだ!
ソファにふぁっさ~とかかった
ジャケットも男前です。
こんなにカッコイイのにグーグー寝ています。
背後で寝られて若干迷惑な表情の山下。
で、7位の発表ですが、
ちょっと疲れた? 休憩する? 大丈夫?
行ける? OK? よし。
じゃ、7位! 行ってみよー!
うん。ちーちゃん。メガネの度がきつい。
みんな選んじゃったんだね、これを。
どうでもいいことですが、
みなさまにお聞かせできないのが残念なくらい、
ちーちゃんの声は低く、
社内のほとんどの人が
つい声マネをしてしまうほど。
その低い声が聞こえてくるかのようなこの写真が
見事、7位にランクイン。
服チームのアシスタントをしていた
ちーちゃんはすでに社を離れていますが、
なかなかの愛されキャラでした。
がんばってるかな、ちーちゃん。
夢に向かってがんばれ、ちーちゃん。
こんなくだらないコンテンツの真ん中で
応援されても困るっちゅうねん。
さぁ、6位だ! 残り少ないぞ!
わはははははは、名作!
わかる人はわかると思いますが、
これ、青、黄、赤で、信号機を模しています。
3人とも、なにかの衣装を
まとっているわけではなく、
バリバリの私服でございます。
このときのエピソードを説明すると、
主役はイエローのコイケちゃんでした。
出社して早々、ゆーないととスガノの服に対し、
「わー、真っ赤と真っ青だね!」と
まったくの素で突っ込んだのです。
もちろんスガノはこう返しました。
「そういうお前は真っ黄色や」
かくして、信号トリオの結成。
青信号と赤信号がいい顔をしているのに対し、
黄色信号が照れ気味なのはそういう理由によります。
え? この見事な写真が第6位?
ここから上には、どんな写真が‥‥?
さぁ、第5位は、どうなってますか!
ふははは、どんなシチュエーションやねん!
弊社のキラキラ担当、スズキと、
ダースベイダーさんがまさかのコラボ!
これ、東急ハンズでやってた
ほぼ日手帳WEEKSのイベントでの
一場面らしいんだけど、
居合わせた誰に聞いても、
どうしてベイダー卿が現れたのか
わかんないんだよな。
「なんか、来た」「なんか、来たんです」
としか言わないんだもの。なんで来たんだよ。
「わかんないけど、来たんです」
「とにかく、ふたりが並んだら、
人がどんどん集まってきてすごかったです」
そりゃまあ、そうだろう。
というわけで、ミラクルツーショットが第5位。
さあ、いよいよ、あと4枚だ。
第4位は、どんな写真ですか!
ひーーー、ダメだ、おもしろい。
「やえちゃん、大喜び!」の瞬間をとらえた1枚。
思い起こせば2年前、
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2011」において、
やえちゃんは世にも見事な
「ビックリ顔」で堂々1位を獲得。
あの名作を彷彿とさせるこの写真は、
まるで2年前のそれと
対になっているかのような喜色満面の1枚。
その瞬間を見事に切り取ったみっちゃんは、
「『撮れた!』と思いました」とその手応えを語る。
全体に、どうでもええ話やなあ‥‥。
ああ、いかん、せっかくクライマックスなのに!
ぼくもテンションを上げていくから、
キミも続きたまえ。
さあ、トップ3の発表だ!
数あるおかしな写真をおさえ、
第3位に輝いたのは、この1枚!
できれば、世の中に自分というものを
露出させずに生きていきたい──。
そんなふうに思う人が、弊社にもいるのです。
総務のモッキーはその代表格で、
カメラを向けるとサッと避けてしまうのですが、
大分県に出張中のこの日は、
あまりにも気持ちのいい風景に
ついガードが緩んでしまったのだった。
その瞬間を、カメラマンのスガノが
逃さずとらえた希有な一枚。
手はレンズに向かって拒みながら、
目は美しい風景を追い、口もとはつい緩んでいる。
そこを一陣の風が吹き抜け、髪は軽快に踊る。
結果的にどうなったかというと、
あ、これ、まるで『ジョジョ』じゃん!
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ‥‥ズキューーーーン!
『ジョジョの奇妙なモッキー』、堂々3位!
いやぁ、いい写真だわ、これ。
荒木先生がこれを元に扉を描いてくれないかな。
さて、残るは、あと2枚!
2013年に撮られた膨大な写真のなかで、
頂点に立つのはどの2枚だ?
まずは、第2位!
わはははははは。
出ました、くっきりメガネこと、
おかだのびっくり顔。
じつは、これ、元の写真は
リンゴを手にした糸井を写したもの。
その背景に、例の日系男優が写り込んでいて、
拡大したところ、またしても大反響。
遠方からとらえてなお、
鮮明な表情が見る者の視線を集める、
ミラクルアクター、おかだ。
ひょっとしたら、あなたの写真の背景にも、
この男が写り込んでるかもしれない‥‥。
わけがわからなくなってきたところで
1位へ雪崩れ込む!
2013年のピクチャー・オブ・ザ・イヤーは、
この一枚だ!
さぁ、みんな、心の中で、
ドラムロールとファンファーレを!
♪パンパカパーン、パラララッパッパパーン!
ドロロロロロロ‥‥‥‥
逆、逆!
ドラムロールが先で、ファンファーレがあと!
第1位は、この写真でしたよ。
こ、こ、これかーーーー。
いや、これ、ごめん、ほんとおもしろいんだけど、
客観的に見たらどう? 意味不明?
いったいこれはなんなのかというと、
ひどい花粉症で、目とか鼻とか、
しっちゃかめっちゃかになっている
ゆーないとが、前後不覚になったあげく、
どういうわけか立川談志さんのマネをはじめたところ。
‥‥うわ、ぜんぜん説明できてない!
いや、この、本をまとめるゴムバンドで
頭髪をおかしな形にしているところが
最高におかしいんだけど、
そのおかしさが伝わり切らないという自信があるわ。
ともかく、このおかしな写真が第1位でした!
そして、「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー」の最後は
その年の「ただいま製作中!」で、
もっともすばらしい活躍をした個人に贈られる
「去りゆくミッキー賞」の表彰です。
2013年は、なぞのモノマネを披露した
ゆーないとの1枚が高い評価を得たのですが、
「個人の活躍」ということにしぼると、
やはりこの人になるでしょう。
2013年のMVP「去りゆくミッキー賞」は、
くっきりメガネ、マンガメガネこと、
おかだに決定いたしましたーーー!
ちなみにこの発表イベントが社内で行われていたとき、
おかだは大阪に出張に行っていて、
わざわざ中継でつないで受賞を知らせたのでした。
受賞を喜ぶそのくっきりとした表情に、
盛大な拍手が巻き起こりましたとさ。
そんなわけで、今年も長々とお伝えしてしまいました。
「ピクチャー・オブ・ザ・イヤー2013」でした。
いったい、来年は、どんな写真が1位に?
そして、「去りゆくミッキー賞」は誰の手に?
約1年後、またお会いしましょう!