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「2002 マイ・ベスト・ブック」 |
11月の終わりから募集していた、
「2002 マイ・ベスト・ブック」ですが、
ちょっとお題の出し方が、
散漫で、メールが出しにくかったようです。
ごめんなさい。
でも、ふだんは、著者の方のお名前を
目にすることもないような新鮮な本を
オススメいただけました。
せっかくだから、年末年始に
挑戦したいところです。
味わい深いメールなども!
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終わりなき平和創元SF文庫
ジョー・ホールドマン著
東京創元社 ; ISBN: 4488712010 |
ほぼにちわ。
今年一年のベストブックは「終わりなき平和」です。
著者はジョー・ホールドマンというアメリカの作家です。
ロボットSFなんですけど、最高に楽しめます。
設定が空前のおもしろさで緊張感あふれる本。
この本の前に「終わりなき戦い」という本も
出版されていて
どちらもすごく悠大な話ですが
それよりやっぱ、「終わりなき平和」。
今年の初めに読んだ本なのに、
読んでいるときの衝撃が思い出せるんですよ。
ドキドキしながら読み終わって
「あ〜すっごい楽しかった〜」ってなりますから
ぜひお勧めです。
(キシ)
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こころの象(かたち)―
最後の達人初見良昭師に観る日本の象
日野晃
出版社: ストーク ; ISBN: 4434020390 |
こんにちは。
ほぼ日、いつも楽しく読んでいます。
さて、今年のベストブックということですが、
今年、一番衝撃を受けた本は
日野晃著「こころの象(かたち)」
です。武術を通して如何に人間は成長できるのか、
武術とは人間にとって何なのか、
という問いに正面から立ち向かっています。
武術をされている方はもちろんのこと、
武術に関心のない方も、一度手に取ってみてください。
武術の達人と呼ばれる人が、
いったいどれほどの高みに達しているのか、
あまりのハイレベルさに圧倒されました。
それでは、よい御年を。
(J.U)
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パレード
吉田周一著
幻冬舎 ; ISBN: 4344001559 |
今年のベストブック、
それはやっぱり吉田修一の「パレード」。
吉田修一の本はほとんど
現代の若者の心理を描いているけど、
中でも「パレード」は一番。
吉田修一の「パーク・ライフ」は芥川賞を受賞したけど、
とても読みやすい本だと思います。
(あきら)
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君の鳥は歌を歌える角川文庫
桝野浩一
角川書店 ; ISBN: 404359402X |
桝野浩一さんの『君の鳥は 歌を歌える』です。
つらい時、意欲満々の時、
何度もこの本の中の歌を読み返しました。
私は本が大好きで、本屋さんも大好きで、
本を買うのも大好きです。
どんどん本が増えるので、
読んだ本はかたっぱしから片付けていくのですが、
この本だけは、
今年1年間すぐに手に取れる場所にありました。
(はっし〜)
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私がいてもいなくても
いくえみ陵著
集英社 ; ISBN: 4088474554 ; 1 巻
集英社 ; ISBN: 4088475429 ; 2 巻
集英社 ; ISBN: 4088475720 ; 3 巻
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このテーマが発表されてから、おとついまで、
「今年あんまり本読んでないからな〜。」
と、なんだかつまらない気持ちでいたんですけど
(あ、「海馬」は読みましたよ!あれはもっちろーーん
”超ベスト!!”にふさわしい本ですけど、
もうあまりにも、
「お約束」なんで。ねぇ?)
出会いました!!今年ぎりぎりで。
「私がいてもいなくても」
by いくえみ綾(全3巻)
痛い!せつない!!もどかしいっっ!!
もう、少女漫画の王道です。
でも、見た目全然少女漫画じゃない。
まず、主人公に花がない。
運命的なエピソードも特にない。
出てくる人が全然キレイじゃない。
でも、どーしよーもなく、主人公に感情移入してしまい、
読んでて何度も目に涙が溜まってくる。
マンガは私に何をどうしろとは直接語ってこないけど、
その中に自分なりの、夢や目標や救いをくれる。
直接的でうすっぺらな表現が多い最近のマンガの中で、
これだけ、リアルでさりげなくて、
でもまぎれもなく「少女漫画」のこの作品は、
女の人だけじゃなく、
男の人にも是非読んで欲しいです。
久々に、きました。
すごい。
(すぬ)
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クリスマス・カロル新潮文庫
ディケンズ
新潮社 ; ISBN: 4102030085 |
今年のマイ・ベストはディケンズの
『クリスマス カロル』です。
高校生以来、久しぶりに読み返しました。
現在33歳なのですが、
当時は1回読んで”読めた”つもりになっていました。
しかし。なーんにも覚えていなかったみたいで、
読み返してみると、なんだかじんわりとしみ込む、
それでいて
胸を締めつけられるような痛みを感じる、
新鮮な感想を持ちました。
クリスマスを前に、
人に優しくするってどんなことだろう?とか、
自分は思いやりのある生活できてるかなぁ?
なんて疑問を感じたら、
ぜひ読んでもらいたい1冊ですね。
スクルージさんと幽霊たちが、
あなたの錆びついた心のドアをノックしますよ!
(しほりん)
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スカイ・クロラ
C・NOVELS BIBLIOTHEQUE
出版社: 中央公論新社 ; ISBN: 4125007810 |
「スカイ・クロラ」 森博嗣さん 中央公論新社
去年出版された本ですが、今年新書版が出ました。
ミステリーも面白いのですが、この世界観に◎を。
何も考えないで身をゆだねて下さい。
戦闘機に乗る人のお話です。
こわいけど、流行りのホラーじゃないの。
戦闘ゲームよりも、もっと頭の奥まで
飛行機乗りの気分になれます。
あとね、デザインがいい!単行本も新書も棚に
さすのが惜しいくらいです。
(かねきゅー)
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私の、ベストブック2002は、
「嘆異抄購読」(金子大榮著)です。
今年出された本ではないのですが、
今年というタイミングで読めて
本当に良かったと思った本です。
もうずっと以前になりますが、
私は仏教系の女子校に通っていました。
その学校には週に一度宗教の授業がありましたが、
ほとんどの女子高生にとって
宗教の時間は内職の時間になっていました。
そんな私たちに向かって、
卒業を控えた最後の授業を宗教の先生は
こんな言葉で締めくくりました。
「今日まで色々なお話をしてきましたが、
最後に2つだけ、皆さんにお願いしたい事があります。
一つは、これから先、もしお母さんになる時が来たら、
子供といっぱいお話をしてあげて下さい。
そしてもう一つ、30才になったら、
嘆異抄を読んで下さい。」
30才になった今年、その言葉をふと思い出して、
「嘆異抄」に関する本を何冊か探して読みました。
そして、30才というタイミングで読めと、
先生が言った意味が
ものすごくよくわかりました。
それから、彼が指定したこの年にこの本を読んで
多少なりとも感動できた事で、
まだまだ現実は不格好な事ばかりで
まとまりもないけれど、
それなりに、年相応の経験や思いを
積み上げてこれてたのかも知れない、
と、山登りの途中でふと見晴らしの良い所に出たような、
明るい気持ちになりました。
と言うことで、
この本が「2002年」の「マイベスト」になりました。
大変個人的な推薦ですが、
同じ年代の方にほんとお勧めです。
よろしければ、お時間のあるときにどうぞ。
(角田依子)
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みなさま、投稿ありがとうございました!
そして、来年一発目は、↓こちらをよろしくお願いします!
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