総武線猿紀行第290回
「ジ・エンドへのカウントダウン
そのマイナス11番」
<クロードフランソワ秘話:
あのスターがボツった詞「バカでさえ、恋を学ぶ」>
わ〜、間が空いてしもうた! すみません。
前回の続き:サエキがフランスからの依頼で、
フランスの若大将、クロード・フランソワ(クロクロ)の
トリビュート盤を制作。日仏同時発売。
クロクロは、あの世界で4番目に歌われているという
「マイ・ウェイ」の原曲、
「Comme D'habitude」を作った人。
みんなが知っている「マイ・ウェイ」の英語詞を
ポール・アンカが書く前に、超有名ロック・スターが、
別の英詞を書いてボツっていた。
その人の名はだれでしょう?
それは、デヴィット・ボウイなのです。
ボウイは、1970年代に超有名になるまでは、
プスプスと、いろいろ試行錯誤していました。
一応、1967年6月、デビューアルバム
『デヴィッド・ボウイ David Bowie』で
レコード・デビューしていたのですが、
作家としてもがんばっていたようです。
そんな彼のもとにまいこんだのが、
このクロクロの原曲の英詞の仕事。
音楽出版社のもくろみとしては、ボウイが詞をつけたら、
「ラブ・ミー・トゥナイト」などのマッチョな歌で有名な
トム・ジョーンズに歌わせようとしていたらしいです。
そうなってたら全然「マイ・ウェイ」と
イメージ違うです。
ボウイが付けた詞は、ネットで簡単に検索できます。
ボウイが歌った音源は海賊盤で手に入るようです。
タイトルは「Even A Fool Learns To Love」。
「バカでさえ、恋を学ぶ」という意味でしょうか?
興味深いので、1番だけ、僕が訳してみましょう。
「Even A Fool Learns To Love〜
バカでさえ、恋を学ぶ」
そんな時があった、笑える日々が
どのパーティにも胸がドキドキしてた
引きずられるままに。
今日はどうだい?
君は僕を笑わせてくれるかい?
僕らのブルースを追っかけてくれるかい?
ばかげた男達は、君の期待に答えるだろう。
踊ってはね回って、彼らとピエロになろう。
そんな時、笑える日々に、
バカ者でさえ、恋を学ぶ‥‥
笑えます(笑)。若きボウイらしい恋愛感。
ブライアン・フェリーにも通じる、
屈折したロック男の香り。
これはボツるわ!
世界で4番目に歌われるようには、ならないわ!
「僕らのブルースを追っかけてくれるかい?」
という一節は、他の英国ロック・ミュージシャンの
例にもれず、モッズ系で、
ロンドンのクラブで遊んでいたバンドマン、
ボウイの日常をよく現しています。
きっと、それまでのボウイは、
金はないけど、クラブ・パーティざんまいの日々。
モッズを描いた映画「さらば青春の光」で
描かれていたように、
ザ・フーやR&Bで盛り上がるようなパーティの片隅で
日々を送っていたに違いありません。
そんな狂騒を横目に、シニカルに斜に構えるボウイ。
ロックファンにはたまりませんが、
カラオケで歌う歌にはなりませんね。
この詞がボツになった挙げ句に、
ポール・アンカ詞の「My Way」が大ヒット、
フランク・シナトラばかりか、
ロック・ミュージシャンにとっては
究極の神様、エルヴィス・プレスリーも歌います。
どんなにボウイが悔しがったでしょう。
その地団駄から「マイ・ウェイ」のパロディとして、
「ハンキードリー」の4曲目
「Life On Mars(火星の生活)」
という曲を書いたという定説です。
イントロは本当にそっくり。
こちらの詞も訳してみましょう。
火星の生活(サビ)
船乗りがダンスホールでケンカしてる
あっ? 原始人達もいくぞ!
なんちゅうオカシナ連中の集まり。
警官は、そんな悪者をぶったたいてる。
おい、彼は気づいてるか?
奴が一番のスターさ。
火星のような場所には、「生活」らしきものはない。
やはりクラブと芸能界の狂騒を歌っているようですね。
こちらは世界観が、ぶっとんでます。売れてからは。
ボウイが69年発売「スペース・オディティ」で
売れてから確立した、SFの体裁を借りて、
日常を歌う手法の詞。
ここまでヘンなら
「マイ・ウェイ」に対抗できるでしょう。
前回も書きましたように、クロード・フランソワは、
この「マイ・ウェイ」を通じて
パンクのシド・ヴィシャス、デヴィット・ボウイ、
そしてエルヴィス・プレスリーをはじめとする
歴史上のカリスマと交流することになった、
貴重なるフランス男。
英米仏を結ぶキーパーソンなのです。
そんなクロード・フランソワ、
セルジュ・ゲンスブールをフィーチャーして、
6月1日に阿佐ヶ谷でイベントをやります!
いろんな面白い映像や、ウンチク話と、
加藤紀子さんや、ムーンライダースのかしぶち哲郎さん、
そしてサエキや、パフュームファンなら要注目の
キューティパイ、などのライブ、
クロクロやゲンスブールも大喜び間違いない。
どうか来て下さい!
(続く)
|
『ゲンスブールTOナイト!2』〜 featuring NORIKO KATO
今回のスペシャルゲストは、
元祖フランス通アイドル・加藤紀子さん!
日本=フレンチ・ポップス界のキーパーソン、
かしぶち哲郎さんからの熱いラブコールで
共演が実現しました。
パリ在住経験もある加藤紀子さんの楽しいトーク、
かしぶちさんとのデュエットにも
期待が高まっちゃいますね♪
もちろんクロクロサエキ、松蔭ンスブール、
ジェーン・ベーコン、バゲット・バルドーも登場しまーす。
もしかしたら“ゲンスブール最後のパートナー”まで
現れちゃうかも?
そしてアコーディオン田ノ岡三郎、
人気急上昇アイドル・Cutie Paiも盛り上げてくれます☆
どうぞお楽しみに〜♪
『ゲンスブールTOナイト!2』
〜クロクロ fights ゲンスブール!
featuring NORIKO KATO
■公演日■ 2008年6月1日(日)
■時 間■ 17:00 open/18:00 start/21:30 close
■ゲスト■ 加藤紀子 かしぶち哲郎
■出 演■ サエキけんぞう& Club Je t'aime
Cutie Pai 松蔭浩之
TOAST GIRL Chelucy 田ノ岡三郎
■D J■ ☆KOKI☆
■会 場■ Asagaya / LOFT A 03-5929-3445
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/index.html
■チケット■ 前売2500円/当日3000円(ともに飲食別)
■お問合せ■ Asagaya / LOFT A
杉並区阿佐谷南1−36−16−B1
JR中央線阿佐谷駅
パールセンター街徒歩2分
★前売チケット発売中!★
・ローソンチケット【Lコード:34452】
・ロフトA店頭または電話予約
TEL 03-5929-3445(受付17:00〜24:00) |
フランスの大スター、クロード・フランソワの
トリビュート盤
「CLOCLO MADE IN JAPAN」が
日仏同時発売になります。
■フランス盤はこちら
■日本盤はこちら
12曲収録中、なんと10曲のPVを制作しており、
10バージョンが制作済です。
ユーチューブのアップで見られます。
HPはマイスペースです。
『CLO CLO Made in Japan』 V.A.
Produced by サエキけんぞう
■ 2008.04.02 発売
■ 全12曲
■ ¥2,300(税込)
■ COCP-60004
■ 発売元:パールネット/インディペンデントコロムビア
■ 販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント
■ 参加アーティスト/収録タイトル
【01】Pecombo(ペコンボ)/
「いつものように(マイ・ウェイ)」 Comme D'habitude(My WAY)
【02】YMCK(YMCK)/
「あのとき」 Cette Annee-la
【03】Kenzo Saeki(サエキけんぞう)/
「陽のあたる月曜日」 Le Lundi Au Soleil
【04】Budo-Grape(ぶどう÷グレープ)/
「うらら・うららか」 il fait beau, il fait bon
【05】Toast Girl(トースト・ガール)/
「シャンソン・ポピュレール」 Chanson Populaire
【06】Tetsuro Kashibuchi(かしぶち哲郎)/
「君が恋におちた時」 Le Chanteur Malheureux
【07】ELEKTEL featuring Kiyonori Matsuo
(エレキテル フィーチャリング 松尾清憲)/
「アレキサンドリ・アレキサンドラ」 Alexandrie Alexandra
【08】chelucy(チェルシー)/
「リオに行こう!」 Je Vais a Rio
【09】Fantasys Core(ファンタジーズ・コア)/
「いつものように(マイ・ウェイ)」 Comme D'habitude(My Way)
【10】Les Cappuccino(レ・カプチーノ)/
「けれど朝には」 Mais Quand Le Matin
【11】Kenzo Saeki& Club Je t'aime
(サエキけんぞう&クラブ・ジュテーム)/
「マグノリア・フォーエヴァー」 Magnolia Forever
【12】genius(ジーニアス)/「春は歌うよ」 Printemps Qui Chante |
サエキけんぞうの公式ホームページ
http://www.saekingdom.com/
トラックバックとか、コメントとか入れてくれんかいのう。 |
|
|
|