いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

数年後、密かに想い続けて
待っていてくれた彼に、私が告げた言葉は──。
(投稿者・うさみみ)
 ミュージシャン
(アルバム
 『中島みゆき』に
 収録)
 中島みゆき

 1988年(昭和63年)
 
My恋歌ポイント

 今から20年後に もう一度会ったなら
 僕は 何をしてるだろう
 どうやって暮らしてるだろう
中学生の時に初めて付き合った彼は、14歳上。
恋する喜びも、切なさも、
みんな彼に教えてもらいました。
そんな彼の影響で聴き始めた中島みゆき。
「今聴くと、この曲がいいなと思う」
と彼が言っていたのが
「ミュージシャン」でした。

本気で好きで、結婚したくて。
でも、現実は交際を親に知られ、猛反対され、
中途半端に離れてしまって。
数年後、密かに想い続けて待っていてくれた彼に
私が告げた言葉は、「もう、待たないで」でした。

告げた一瞬後には後悔していました。
でも、その時は、待たれるのが正直怖かったのです。
待たせている以上、卒業までの数年の間に
どんな事が起こっても、どんな人と出会っても
新しい未来を諦めなくてはならない気がして。

私は卒業を機に故郷を離れ、
就職し、結婚し、時は過ぎ。
今年、ネットで彼を見つけました。
何かに寄りかかって立つ時に足を組む癖も、
鼻に皺を寄せて笑う表情も、昔のままでした。
目を凝らして見た画像の中、左手の薬指に
指輪は見つかりませんでした。

私は当時の彼の歳を軽く超え、
彼が本気で私を好きでいてくれたことも、
私がそれを受け止めるには子供過ぎたことも、
分かるようになりました。
今更それを思い悩むよりも、
今の家族と幸せになることが
大切なのだと分かるほどには大人になりました。

「何処でもついてゆけるものよ女は」
という歌詞を聴く度に
そうならなかった自分に、
ちくりと胸を刺されつつ。
離れてから20年。
多分死ぬまで、彼のことが好きだと思います。

おそらく高校を卒業するまで
彼は静かに待っていてくれようとしたんですね。
そうしたら結婚をしたいと思っていたのかも。
けれど(うさみみ)さんの決断は、別れ。
彼との未来より、「新しい未来」への希望が、
勝っちゃった。

そこまでドラマチックではないけれど、
ぼくも、十代のときに、
そんなふうな理由で「別れよう」と
切り出しちゃったことがあります。
しかも、大きく思い悩みもせず、
「だって、そのほうが楽しそうだから」
みたいな気分で、サヨナラしちゃった。
そして、ずいぶん経ってから
あれはひどい仕打ちだったんじゃないかと
後悔をしました。でも、
じゃあ続けていたらどうなっていたのか?
おたがいしあわせだったのか?
それは、わからないです。

ネットのなかの、いまの彼が、笑顔でよかった。

それにしても(うさみみ)さん!
中学生のときに14歳上の男性と
本気の恋に落ちたんですね。
もしぼくが(うさみみ)さんと同級生で、
当時、それを知ったらきっと
ものすごくびっくりしただろうな‥‥
男子中学生ってほんとコドモだから。

「昔、こんなドラマチックな恋をしたけれど、
 いまはふつうに結婚をしてとても幸せです!」
そういうタイプの投稿が好きだと以前ここに書きましたが、
(うさみみ)さんの投稿は、
それとはすこし違うのかな、と思いました。
せつない後悔、を感じます。

「今の家族と幸せになることが
 大切なのだと分かるほどには大人になりました。」

理性ではそう思おうとしているのに
(そしてそれはたぶん十分に豊かな幸せなのに)、
投稿の結びの一行を、

「多分死ぬまで、彼のことが好きだと思います。」

としてしまう、想いの強さ。
ほんとに、ほんとうに、熱い恋だったんですねえ‥‥。

‥‥中学時代に、そんな恋を。
ぼくも好きな女の子はいましたが、
夕方まで友だちとカンケリをしてましたよ。
近くの田んぼで、坊主頭で。

あとやはり、ネットの時代ってすごいなぁ、ほんと。
ぼくもいろいろ検索してみましたが、
だれかを見つけられた試しがありません。
旧姓で探すからでしょう。
新しい名前に変わっているのは、いいことだと思います。

え、山下さん、検索するの?
ヒュー(風の音、木の葉が一枚舞う)‥‥。

わたしも、(うさみみ)さんの
「多分死ぬまで、彼のことが好きだと思います。」
の一行が印象的でした。

14歳上か。
おとなになっちゃえば
どうってことないんでしょうけど、
中学生で、はじめておつきあいした
相手ですものね。

私の高校の先生に、
年下の女性と恋に落ちた人がいて──
ちょっと思い出したので、
その話をしていいでしょうか。

彼らも歳の差と立場のせいで親の反対に遭い、
会うことを禁じられました。
先生は、彼女に手紙を何通も送ったそうです。
しかしその手紙は本人の手に渡ることなく、
彼女のご両親に処分されていたのです。
先生はそのことを、数年後に
彼女が別の人と結婚したとき、知ることになりました。

だから、先生は
妻(別の方と結婚なさいました)に来た手紙も、
子どもに来た手紙も、
けっして開封しないようにしていますと
おっしゃっていました。
先生はこのことを、高校3年生向けの
最後の授業で、毎年話していました。
だから卒業生はみんな知っています。
私はとても尊敬していた先生でした。
眼鏡をかけた、堅い雰囲気の先生が
恋愛の話をしているということだけで
とても驚いて背筋が伸びたことを覚えています。

そして、その授業のいちばん最後の言葉が
「ぼくがほんとうに好きなのは彼女です」
だったのです。

いまの生活がどうとかじゃない、
そのときに負った傷と愛の深さ。
高校3年のときに、
あの話を聞けてよかったなぁ、と思います。
そしていまもういちどこのことを
くっきり思い出しました。

すれちがったりかなわなかったりしたこと、
ずっと胸に残るのですね。
先生、あの話をいまの高3にもしてるかなぁ。

強い恋愛だねぇ、なんて読んでたら、
スガノの先生の話もすごい。

そんなにも憶えているっていうのは
どういう気持ちなんだろう、と思います。
そもそも、ひとつひとつの恋愛を
数値を計るようには比べられないわけで、
いままでの恋愛とその相手をずらっと並べて
いちばん好きなのはこの人、と、
言えるということが、
なんというか、うまくつかめなくて。

でも、そこがうまくつかめない人のほうが
ラクなんだろうな、と、思います。
もちろん、どっちがいいとか悪いとかじゃなく。

あとさ、まったく違うレベルの話なんだけどさ、
ここに来るメールに、しばしば、
「いまでも好きです」ふうなことが書いてあるけど
なんかの拍子に家族が読んだりしたら?
とかって勝手にはらはらします。
大きなお世話ですか。そうですか。

みなさんからの投稿をずっと募集中です。
あなたの恋も、きっと名作。

2012-03-14-WED

はじめて投稿するかたは、
「ゆるやかな投稿のルール」
をお読みください。

2011-04-26
『雨やどり』
 さだまさし
〜あまずっぱいイントロダクション〜
 どういういきさつで
 はじまったコンテンツなの?
 そもそものお話です。
2011-04-27
『微笑がえし』
 キャンディーズ
2011-04-28
『卒業写真』
 荒井由実
2011-04-29
『初恋』
 村下孝蔵
2011-04-30
『青春のリグレット』
 松任谷由実
2011-05-01
『ガラスの林檎』
 松田聖子
2011-05-02
『恋』
 松山千春
2011-05-03
『ぼくがつくった
 愛のうた』
 TULIP
2011-05-04
『Yes-No』
 オフコース
2011-05-05
『そして僕は
 途方に暮れる』

 大沢誉志幸
2011-05-06
『翳りゆく部屋』
 荒井由実
2011-05-07
『グッドバイから
 はじめよう』
 佐野元春
2011-05-08
『みかん色の恋』
 ずうとるび
2011-05-09
『めぐり逢い紡いで』
 布施明
2011-05-10
『私はピアノ』
 高田みづえ
2011-05-13
『卒業写真』
 荒井由実
2011-05-17
『木綿のハンカチーフ』
 太田裕美
2011-05-20
『サボテンの花』
 チューリップ
2011-05-24
『制服』
 松田聖子
2011-05-27
『君は天然色』
 大滝詠一
2011-05-31
『青春の坂道』
 岡田奈々
2011-06-03
『まちぶせ』
 石川ひとみ
2011-06-07
『YOUNG MAN』
 西城秀樹
2011-06-10
『Oh!クラウディア』
 サザン
 オールスターズ
2011-06-14
『安奈』
 甲斐バンド
2011-06-17
『春なのに』
 柏原芳恵
2011-06-21
『かもめはかもめ』
 研ナオコ
2011-06-24
『鳥の詩』
 杉田かおる
2011-06-28
『時のいたずら』
 松山千春
2011-07-01
『微笑日記』
 榊原郁恵
2011-07-05
『タイニー・メモリー』
 柏原芳恵
2011-07-09
『なごり雪』
 イルカ
2011-07-13
『みずいろの雨』
 八神純子
2011-07-16
『恋におちて』
 小林明子
2011-07-20
『夜明けのMEW』
 小泉今日子
2011-07-23
『夢で逢えたら』
 吉田美奈子
2011-07-27
『不思議なピーチパイ』
 竹内まりや

2011-07-30
『道化師のソネット』
 さだまさし
2011-08-03
『君が僕を知ってる』
 RCサクセション
2011-08-06
『恋するカレン』
 大瀧詠一
2011-08-10
『愛を止めないで』
 オフコース
2011-08-12【番外編】
『チッチのひみつ』
 文・イラスト/
 みつはしちかこ

2011-08-13
『あなたを・もっと・
 知りたくて』

 薬師丸ひろ子
2011-08-14
『M』
 PRINCESS PRINCESS
2011-08-15
『片想い』
 浜田省吾
2011-08-16
『あんたのバラード』
 世良公則&
 ツイスト
2011-08-17
『ドゥー・ユー・
 リメンバー・ミー』

 岡崎友紀
2011-08-18
『北の宿から』
 都はるみ
2011-08-19
『バカンスは
 いつも雨(レイン)』

 杉真理
2011-08-20
『気絶するほど悩ましい』
 Char

2011-08-21
『好きよキャプテン』
 ザ・リリーズ
2011-08-24
『セカンド・ラブ』
 中森明菜

2011-08-27
『また逢う日まで』
 尾崎紀世彦
2011-08-31
『主人公』
 さだまさし
2011-09-03
『時をかける少女』
 原田知世
2011-09-07
『ぼくの先生は
 フィーバー』

 原田潤
2011-09-10
『悲しみにさよなら』
 安全地帯
2011-09-14
『タッチ』
 岩崎良美
2011-09-17
『横恋慕』
 中島みゆき
2011-09-21
『Your Song』
 エルトン・ジョン
2011-09-24
『ふられ気分で
 ROCK'N'ROLL』

 TOM★CAT
2011-09-28
『メイン・テーマ』
 薬師丸ひろ子
2011-10-01
『Lovin' you』
 渡辺美里
2011-10-05
『虹とスニーカーの頃』
 チューリップ
2011-10-08
『YES MY LOVE』
 矢沢永吉
2011-10-12
『想い出がいっぱい』
 H2O
2011-10-15
『22才の別れ』
 風
2011-10-19
『You Are My
 Sunshine』

 JIMMIE DAVIS
2011-10-22
『ANNIVERSARY』
 松任谷由実
2011-10-26
『時間よ止まれ』
 矢沢永吉
2011-10-29
『捨てるほどの
 愛でいいから』

 中島みゆき
2011-11-02
『オリビアを
 聴きながら』

 杏里
2011-11-05
『幸せであるように』
 FLYING KIDS
2011-11-09
『愛はかげろう』
 雅夢
2011-11-12
『夏のお嬢さん』
 榊原郁恵
2011-11-16
『しゃぼん玉』
 長渕剛
2011-11-19
『雨あがりの夜空に』
 RCサクセション
2011-11-23
『カルア ミルク』
 岡村靖幸
2011-11-26
『桃花源』
 さだまさし
2011-11-30
『たそがれマイ・ラブ』
 大橋純子
2011-12-03
『元気を出して』
 竹内まりや
2011-12-07
『銀の指環』
 チューリップ
2011-12-10
『秋桜』
 山口百恵
2011-12-14
『時の流れに身をまかせ』
 テレサ・テン
2011-12-17
『いとしのエリー』
 サザン
 オールスターズ
2011-12-21
『もうひとつの土曜日』
 浜田省吾
2011-12-24
『スローバラード』
 RCサクセション
2011-12-28
『蒼夜曲 セレナ-デ』
 尾崎亜美
2011-12-29
『大きな玉ねぎの下で』
 爆風スランプ
2011-12-30
『I LOVE YOU』
 尾崎豊
2011-12-31
『氷雨』
 佳山明生
2012-01-01
『異邦人』
 久保田早紀
2012-01-02
『あの娘ぼくが
 ロングシュート決めたら
 どんな顔するだろう』

 岡村靖幸
2012-01-03
『君のひとみは
 10000ボルト』

 堀内孝雄
2012-01-04
『あした』
 中島みゆき
2012-01-05
『よそゆき顔で』
 松任谷由実
2012-01-06
『Remember Me』
 TUBE
2012-01-07
『外は白い雪の夜』
 吉田拓郎
2012-01-08
『胸の振子』
 薬師丸ひろ子
2012-01-09
『Part-Time Lover』
 Stevie Wonder
2012-01-11
『突然の贈りもの』
 大貫妙子
2012-01-14
『ずっと好きだった』
 斉藤和義
2012-01-18
『海を見ていた午後』
 荒井由実
2012-01-21
『駅』
 竹内まりや
2012-01-25
『LA・LA・LA
 LOVE SONG』
 久保田利伸
2012-01-28
『PIECE OF MY WISH』
 今井美樹
2012-02-01
『恋の季節』
 ピンキーとキラーズ
2012-02-04
『SOLITUDE』
 中森明菜
2012-02-08
『女はつらいよ』
 二階堂和美
2012-02-11
『楓』
 スピッツ
2012-02-14
『蝋人形の館』
 聖飢魔II
2012-02-15
『Believe』
 岡村孝子
2012-02-18
『大迷惑』
 ユニコーン
2012-02-22
『FUN x 4』
 大滝詠一
2012-02-25
『踊り子』
 村下孝蔵
2012-02-29
『魔法の鏡』
 荒井由実
2012-03-03
『Alone』
 岡本真夜
2012-03-07
『大きな玉ねぎの下で』
 爆風スランプ
2012-03-10
『さよなら夏の日』
 山下達郎
   
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